第6話 【ナーニャ視点】しまった!!
side ヴァギナーニャ
私は洞窟の中を走っていた。
どれくらい走ったかは分からないが。
「待っていろ、カレリア。メスマンの戦士としてお前を助けに来た」
メスマン帝国軍が魔王軍に負けて数日。
考えないようにしてた。
私の……故郷の友人たちが酷い目に合ってるだなんてことは。
「まさかイカセ隊まで投入してくるとはな……」
メチャイカセ隊は現在魔王軍でも勢いのある勢力だった。
その多くがオスのオークで構成されており、彼らはその巨ちんを使い女冒険者たちに陵辱の限りを尽くしていた。
彼らの多くが使える、巨ちんプレスはその大きな巨根を使って敵を押しつぶす大技。
食らったものは脳震盪を起こしてその後に犯されるという、とんでもないおそろしい即死技だった。
そして、それがメチャイカセ隊の戦いでもあった。
そして私たちにとっては相性が悪くもあった。
巨ちんプレスは女性特攻技だからだ。
女性に使う場合、ダメージが何倍にも膨れ上がるおそろそしい技。
(くっ……カレリア、無事でいてくれ)
仲間の無事を祈りながら走る。
始めてきた場所だけど、オスのニオイに交じってカスかに香るカレリアのニオイ。
それを追えば自然と場所は分かった。
そして、ひとつの横穴の中に
「か、カレリア」
カレリアはいた。
私は小さくてもしっかりと聞こえる声でカレリアを呼び中に入っていった。
「あ、あなたはヴァギナーニャ?」
私を見て驚いているカレリア。
その顔は涙でぐしょくじょだったけど。
「良かった……」
カレリアを抱きしめた。
彼女はまだ汚されていなかったのだから。
「早く出よう。こんなとこ……」
ガッ……。
ユラっ。
私の体は地面に倒れる。
感じるのは恐ろしく速い
────チンペチ。
「まさか、救助に来るとはなぁ……女は馬鹿だよな」
私は掠れゆく景色の中後ろを見た。
そこに立っていたのはメチャイカセ隊最強のオーク、隊長イッカーセだった。
「くっ……闇討ちとは卑怯な……」
「ゲハハ。闇討ちが卑怯?戦術のウチだろうがよ」
そう言ってカレリアに目をやるイッカーセ。
「お前を犯す準備が整った」
「いや、いやぁぁぁぁぁあ!!!!」
走って奥に逃げようとするカレリアの髪を掴むイッカーセ。
「逃がすかよ?お前の処女は俺が貰ってやる。このイカセ隊隊長の俺がな。安心しな?お前の体は引き裂かれる程の痛みと共に超絶な快感を得ることだろう」
「やめて!離して!」
ガッ!
カレリアもまた巨ちんでチンペチを受けていた。
「くっ……」
さっきから気になっていたが、ただのチンペチでこんなにダメージが大きいわけが無い。
その疑問を解決すべく私は状況を確認していたのだが
「そ、それは……」
奴の股間についている装備に目がいった。
「これか?我々オーク族に伝わるチン装備のドゥテーの鎧だ。女を犯すときには使えないが、とても防御力が高く、更に硬化度も高い代物だ。女の頭をこれで殴ればどんな女も気絶する伝説の装備さ」
くっ……古代のオーパーツ。
最近までどこにあるのか所在が知れなかったが、まさかイッカーセが持っているなんて……。
(これがイカセ隊の女性特攻武器か……頭が揺れて動かない)
「ゲハハ。馬鹿だよなぁ人間の女ってのは」
フゴーッフゴーッ。
鼻息荒く呼吸しながら私を見てくる。
悔しいが、気になったことを聞いてみる。
「なぜ、私が来ていることが分かった?」
「お前はメスマンの戦士だろ?」
「なぜそれを……」
「貴様の股間からメスマン信号が出ているからだ。お前の体は俺たちオークに犯して欲しいみたいだぜ?」
そう言って自分の股間の武器を指さすイッカーセ。
「俺の巨ちん剣は貴様らメスのメスマン信号を受信することができる。どこに隠れていようと、お前らメスの居場所をあぶりだして、犯すことが可能ということだ」
確かに聞いたことがある。
彼らオーク族にのみ私たちの股間から放たれるメスマン信号という信号を受信できる体質がある、ということ。
「くっ……」
最早ここまでか。
「殺せ……」
「ゲハハ。貴様みたいな女は嫌いじゃないぜ」
ズルズル、そう言って私たち二人を引きずりながら歩いていくイッカーセ。
だんだん意識が重くなってくる。
(……ベニス……すまない。助けて……)
私は横で引きずられているカレリアに目をやった。
「すまない……負けてしまった……」
「ううん。いいんだよ……それより助けに来てくれてありがとう……私が先に犯されるから……ヴァギナーニャは少しでも長く生きて」
「くそっ……カレリア」
そんな会話を聞きながら笑うイッカーセ。
「ゲハハ。メスマン帝国のメスブタ共が。イカーセ洞窟の夜の長さ。思い知れよ」
どかっ!
ガシャン!
私たちを独房のような場所に入れるイッカーセ。
そのまま扉を閉められた。
「ゲハハハハ」
そう言って私たちに何かを見せてくるイッカーセ。
「お前らは特別だからな。特別なコスチュームを用意した」
私たちに見せてきたのは
「そのビキニアーマーをどうするつもりだ……」
「お前らに着せるんだよ」
「なに?!」
「俺はビキニアーマーじゃないと興奮出来なくてね」
そう言って私たち二人にビキニアーマーを投げつけてきた。
ドスッ。
その場に座り込むイッカーセ。
「さぁ、ここで見ててやるから猿は猿らしくビキニアーマーに着替えてみろ!馬子に衣装!猿にはビキニアーマー!ほら!とっとと俺を滾らせてみろよォ!」
「くっ……誰がこんなものを!」
カレリアが手を挙げた。
「私から着ます!ですので、ヴァギナーニャだけは!」
カレリアは泣きながら服を脱ごうとしていた。
そしてイッカーセの方は。
「ほら、早くしてくれ。もうギンギンで痛いんだぜ。オークのことはいたわってくれ」
そのとき。
ドカーン!!!!
扉が吹っ飛んで行った。
「おごぉっ!」
吹っ飛んだ扉を背中側から受けたイッカーセ。
そして、扉のところに立っていたのは。
「おい、劣等種。お前誰の女に手を出してやがる」
「べ、ベニス!来てくれたのか!」
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