第50話:おはだけと足ツボ。

それから檸檬への謝罪を済ませた後、残った部分を拭いてもらい、包帯を巻きなおし服を着る。


その後檸檬と別れ部屋へ戻って来た。


「大変だった……」


時間にして30分も経っていないのだが、超絶疲れた。


(真白の裸を見て、檸檬に裸を見られ。流石にこれ以上は無いだろう)


そう思い部屋の襖を開け……閉めた。


「!?!?!?」


中で藍那が行衣着て三つ指ついてた。


何言ってるかわからないけど、俺も何言ってるんだ?


「と、ともかく。部屋に入らないとな!」


頭を振って先程見た光景を追い出す。


もう一度襖をあけ……閉める。


(何で蕾が増えてるの?)


「全く、わけがわからないよ」


思わずヤツの言葉が出てしまったが、本当に意味が分からない。


考えていると襖が開いた。


「翔さん、何で入ってこないのですか?」


「そ~だよぉ~待ってたんだよぉ~」


「いやさ、何でここに居るの?」


「それは……」「しょーがお疲れと思って~」


「私達が~」「マッサージをしようとぉ~」


うん、とりあえずこのエアーベッドとピンク色の照明を入れた人は誰だ


「それはねぇ~」「鳴海です♪」


「あの駄メイド!!!」


「翔さん、ストップです!」


「ぐえっ!」


喉……喉をやられた!!


「あわわわ!? ご、ごめんなさい翔さん!」


「だいじょ~ぶ?」


「ケホッケホッ……あぁ、大丈夫だ。いきなりだったから綺麗に入っただけ」


喉を擦りながら振り返ると、藍那が申し訳なさそうな顔をしていた。


「すみません……」


「大丈夫大丈夫、それで止めようとしたけど。どうして?」


「いえ、あのまま翔さんを行かせたらそのまま逃げられると思いまして」


「うっ……勘が鋭い……」


「も~駄目だよ~逃げたらぁ~」


両手をガシッと掴まれる。


「ふ、二人共!?」


真白程では無いが豊満な藍那と、小さいは小さいなりに主張のある蕾にサンドイッチされる。


浴衣な事もあって、いつもより薄着な分感触が伝わって来る。


「ふ、二人共……離れてくれないかな?」


「逃げませんか?」


「逃げないならぁ~、いいよぉ~」


「わかった! わかったから!」


そう言うと二人は離れてくれた、だけど逃げられない様に手を握られている。


あああああああ!柔らかい!!


その柔らかさが別方向への思考を誘導する。


素数だ! こういう時アニメや漫画は素数を数える!!


(素数って何だっけ?)


頭がパニくって素数を忘れるなんて!! クソ! こういう時は中国の国を!


(淫・習って違う!!)


ソレは昔やったエロゲだ!


ヤバいヤバい…波状的にエロがよぎるせいで思考が歪んでく!


なんとかエロを頭から出さないと!


「わかった、先にトイレ行ってくる!」


「「あっ!」」


振り払ってトイレへ駆け込む、鍵をかけると溜息が漏れた。


「はぁぁぁぉぁぁ〜」


逃げるわけには……いかないよなぁ……


逃げたら絶対二人共悲しい顔をする。


決めるか……覚悟。


覚悟を決めてトイレから出て部屋に戻る。


すると部屋の中で御香が焚かれていた。


「うっ……すごい匂い……」


「イランイランだそうです〜」


「リラックス出来るんだってぇ〜」


うーん……駄目だ、苦手な匂いだ……。


「ゴメン、ちょっと合わないから窓開けて良い?」


中に入り窓を開ける、少し蒸した風が入ってくる。


「そうだったのですね……すみません」


「好き嫌いあるからねぇ〜私も少し駄目だったし」


蕾も駄目だった様で顔をしかめている。


その後、なんか意味わからないピンクの間接照明なんかを取っ払い、エアーマットを片付ける。


さて、コレなら大丈夫だろう。


「それじゃ~いくよぉ~」


トンッと押されて倒され、馬乗りにされる。


「は?」


「むふふ~」


今何された!? 軽く押されたら倒されてたんだけど?


「ちょ! ちょっと待て蕾!?」


「待たないよぉ~」


馬乗りになった衝撃で水色の布がちらちら裾から見えている、マズイマズイ!


「せめて! せめて背中にしてくれ!」


「え~駄目だよぉ~だってぇ~」


そう言うと唐突に足裏に衝撃が走った。


「ふぬぬぬぬぬ~」


「いだだだだだ!?」


首を捻ると藍那が木の棒を持って足ツボを押している。


足先におっぱいが当たるんだけど、そんな事よりクソ痛い!


「痛いという事は~、効いてるんですね~」


だが、助かった……今のでエロ<痛みの比重になった! あだだだだだ!!


「お~あばれないのぉ~」


眩しい程の太ももや、その奥の水色を気にする暇もない。


◇◆◇◆◇◆◇◆

<15分後……>


「し、死ぬ程痛かった……」


藍那のはだけた姿から目を逸らしつつ天を仰ぐ。


「これで翔さんは元気になりますね~」


「いや~良かったよぉ~」


上気した二人から香水ではない香りが漂って来る。


「あ~、喉乾いた……外の自販機行って来るよ、二人共何か飲む?」


頑張ってくれた二人へお礼の為飲みたい物を聞く。


「それでは、わたくしはコーラで!」


「私はぁ~、冷たいお茶がいいなぁ~」


「了解、お茶とコーラね」


「はい!」「は~い」


財布を持って廊下へ出る。


「それとさ、俺が帰って来るまでに、浴衣直しといてくれ……」


そう言って後ろ手に襖を閉める。


「「にゃああああああああ!?」」


少し頭冷やして来よう……。


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昨日は急な夜勤仕事で更新できませんでした、すみません……。


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