|幕間|柊 真白の違和感
私、柊 真白は今日から通う、新しい学校の教室でぽけーっとしていた。
その日は朝から不思議な事があった、普段ならば絶対に無い様な、電車内で立って寝てしまって居たのだ。
(なんでだろう……まさか! 新しい学校が楽しみだから!? だったらはずかしいよぉ……それに後ろに居た男の人に起こして貰っちゃったし……)
電車であった事を思い出し。一人教室で赤くなってると、軽い衝撃と共に声がかかる。
「ましろ~おはよぉ~」
朝から、間延びした挨拶と一緒に、ひっつき虫の様にくっついてきたのは、小・中学校でずっと同じクラスだった
「おはよう、蕾ちゃん、今年も同じクラスだね」
「ね~これで、7年連続一緒のくらすだよぉ~」
「そうだね、席も隣同士だし」
「でもぉ~、檸檬ちゃんとぉ~学科が違うのはぁ~残念だよねぇ~」
「仕方ないよ、檸檬ちゃんは部活に力入れたかったから」
私と双子の姉妹である檸檬ちゃんと、幼馴染である蕾ちゃんは、ずっと一緒のクラスだった。
だけど今年から部活をもっと頑張りたいという本人の意向で、私は進学科で檸檬ちゃんは普通科に、離れるのは少し寂しい気持ちになるけど檸檬ちゃんを応援したい。
「そ~いえばねぇ~朝はゴメンねぇ~」
「いいよいいよ。今日は私も、早く起き過ぎちゃったから」
蕾ちゃんは昔から公務員のお姉さんのお手伝いをしているので、かなりのお寝坊さんである。今日はあの時間で一緒に登校するはずが、蕾ちゃんが寝坊をして時間が合わなかった。
「新しい学校だからね~、早起きがんばるぞぉ~っておもったんだけど、駄目だったぁ~」
「やっぱり、明日から迎えに行こうか?」
「うん~お願いしますぅ~」
「じゃあ明日から、お家にいくね」
ついつい蕾ちゃんの頭を撫でながら笑う
「そういえばねぇ~おねーちゃんから言われてたんだ~ましろの乗った位の時間にねぇ~痴漢が出たっておねーちゃんが心配してたよ~」
「そうなの?私寝ちゃってたからなぁ……知らないや」
「そ~なんだ、おねーちゃんがね~『ましろのおっぱいおっきいから心配だよ~』っていってたよ~」
「おっぱ……って、駄目だよ蕾ちゃん! 女の子がそうゆう事言っちゃ!」
蕾ちゃんの爆弾発言に、ついつい大声で言いそうになりはっとする。
「あはは~ゴメンねぇ~でも、ましろのお胸様は非常にやわらかいからねぇ~眠くなっちゃうよぉ~」
そう言って蕾ちゃんは胸に顔を埋めてくる。
「駄目だよ蕾ちゃん、今日は大事な初日なんだから」
そう言いつつ、少し癖っ毛な蕾ちゃんの頭を撫でているとLHRのチャイムが鳴った。
(でもなんだか、大事な事を忘れてる様な……気の所為だよね)
◇◆◇◆◇◆◇◆
「それじゃあ、オリエンテーションは来週の月曜日からな~忘れずに!」
「「「「「「はーい」」」」」」
皆の返答に先生が満足げに頷く、その直後に終業のチャイムが鳴る。
「じゃあ、今日は終了! 皆気を付けて帰るんだぞー」
そう言って担任の先生は、教室を出て行った。
「そういえばぁ~ましろはぁ~今日どうするのぉ~?」
「えっとね……今日は檸檬ちゃんが部活無いから一緒に帰える約束してるんだ」
「そか~じゃあ私も一緒に帰る~」
蕾ちゃんはカバンを担ぎながら、立ち上がる。
「―――」
「お~ましろぉ~チャットが届いてる~」
「え? あっほんとだ、えっと……『今日はましろに紹介したい人がいるから校門前で待ち合わせしよう!』だって」
「だれだろうね~、男のひとかもよ~」
「えぇ!?」
「でもでもぉ~一目惚れとかも、あるかもよ~」
「えええ!? でも……檸檬ちゃん可愛いしありえるかも……」
「流石に嘘だよ~たぶん、クラスで仲良くなった友達とかつれてくるんでしょ~」
「凄いなぁ……私には無理だよ~」
「いいのいいの~ましろはそこが、可愛いんだから~」
◇◆◇◆◇◆◇◆
それから、ふらふら歩きつつ階段を下りる蕾ちゃん、長年見慣れたとはいえ、この動きはいつも心配だ。
「おっ~いたいた~男の子が二人いるねぇ~」
「クラスの人かな……どっちも見た覚えが……」
(ん? なんで今両方見覚えがあると思ったんだろう?)
「片方は~檸檬ちゃんのテニスの試合でみたことあるよぉ~」
「そうだね、一緒に居る女の子は良く檸檬ちゃんと、戦ってた人だ」
「もう一人は~知らないよぉ~」
「同じクラスの人かな?」
「彼氏かもよぉ~」
「えぇ!?」
「うそだよぉ~聞いてみないとね~」
「もう! 蕾ちゃんったら!」
蕾ちゃんのその言葉に、私は少しドキッとしてしまった……
でもどうしてだろう……少し胸の高鳴りが収まりつかないみたい……
---------------------------------
作者です!
明日からは1日1話更新で朝の8時台に更新をします!!
蕾ちゃんのキャラクターイメージを近況ノートに掲示しました!
https://kakuyomu.jp/users/fearice/news/16817330668674675958
https://kakuyomu.jp/users/fearice/news/16817330668674764648
因みに作者の他の作品読んでみたいなーという方はこちらをどうぞ!
現代ファンタジーハーレム物です!マケインは無し、嫁を増やしていくストーリーです!
【異世界から帰ったらこっちの世界にダンジョンがあるんだけど!?〜モテたいのでダンジョンで頑張ります〜】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます