第129話 快進撃

「南砦の諸君!我々は悪政を続ける為政者を討伐し、皆が住良い国にすべく立ち上がったシバレル解放軍である!!

 解放軍に協力する竜神のウンコになりたく無ければ、砦を解放する事を奨励する!!」


 イッコク司令官が大声で告げた。


 砦の防壁上では、派手な衣装の男が叫んでいる。

「先頭の指揮官に矢を射掛けろ!!」

 抵抗の意思表示とみなし、僕は金竜のクガネに命令した。

「クガネ!あのキンキラ親父を食ってくれ!!」

『ウェ!不味そうだが、主様の命令ではしょうが無い』

 以前と違い生肉を好まなくなった竜達、旨い食い物教え過ぎて贅沢になったもんだ。


 砦の兵達が慌ててクガネを射掛けるが、硬い鱗に弾かれ全く無傷でキンキラ親父に食らい付いた。

『おっ?初めて人を喰ったが、予想外に旨いぞ!!』


 空かさずイッコクが声をあげた。

「繰り返す!竜神のウンコになりたく無くば、砦を解放せよ!!」


 恐怖で座り込む砦の兵達に、聞き取る余裕が無いようだ。

 門の前に走り大声で❮開門!❯と怒鳴った。


 抵抗する事無く門が開いた。


 イッコク達はシバレル軍の鎧を装着してる。

 自分達と同じ装備の軍隊に違和感が無いのか?司令官が目の前で竜に喰われたショックか?南砦の占領は数分で終わった。



 


 予想外に脂がのった人間の旨さに、竜達は争うように敵対者を食い散らし、党都まで楽な進軍だった。


 人語を理解し、多くの事に人より優れた竜達に党都の宮殿を襲わせた。


 党都の党はシバレル連邦は社会主義国だそうで、共和党の独裁国家でみやこは共和党の物と言う意味で、党都と呼ばれているらしい。


 と言ってる間に、竜達仕事が終わったようで、宮殿の門を開けてくれた。


 ここまでおこなって来たように、ナオ達が生き残りの人格調査して選別、不適合者は竜に食べてもらい、選別適合者はツミヒに操りやってもらった。

 腐った上層部にも、そこそこ使える者はいた。

 ツミヒの操りは、自発的に考え善政を行うようにさせる操りで、個人の特質を活かすものだ。

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