第125話 集まって来たのは……

 ハスキと楽しく走って2日でハンエイ町に着いた。


「飯食って寝る!明日朝までハスキ群れを連れて森で狩って食ってこい」

「バウッ」


 何を置いてもギルド酒場、大将の飯!


「大将17人分スープと串焼き肉!」

「おっ!イリスさん大勢連れて、ウエルズ公爵領に行く所かい?」

 待たずに直ぐ出るスープとパン、食らい付いてると串焼き肉が来た。

「大将17人分お代わり!」

「あいよ!」

「相変わらず大将の飯は旨い!ここに住みたくなるよ」

 安くて凄く旨いギルド酒場、この飯を食えただけで苦労が報われた気がする。


 17人でギルド職員の宿泊施設に泊まる訳に行かない、ハンエイ町の宿屋に初めて泊まった。


 とは言っても寝るだけだから、一人銀貨2枚ですんだが、金貨3枚と銀貨4枚…これだけの金額ギルド酒場で飲み食いしたらどれ程贅沢に食えるか…貧乏臭いの抜けないもんだ。

 大部屋2部屋に9人と8人に別れ雑魚寝しながら思った、ツミヒが居てくれる限り金貨は無尽蔵に使えるのに、育ちが悪いといつまで経っても情けない性格は変わらんな!



 暖かくなったとは言え、夜はまだ寒くなる。

 しかし、僕達の体質まで変わったのか、野営に支障は無く中央に焚き火をすれば周りでごろ寝で充分安眠出来た。


 街道の各所に水のみ場があり、夕食前に狩りをすれば無賃でウエルズ公爵領まで来れた。

 急いだ理由はクランメンバーより早く到着しないと、僕が居ないと公爵宮に入るの遠慮するのでは無いか、との気遣いからだったが、一番遠くから来た僕達が、一番最後の到着だった。


 


 久し振りにメンバーに会う?…レイラは同行してたデイダにロイとミット、ナオとリタにリツとケイ、マリにレインがクランメンバーだよな?ゾロにササやリンド達11人は近衛として同行、ツミヒに美咲姫とエリック、カスミまではメンバーと言えるか?


 サロメにピサロ、リュウサまで何で居る?

「ギルドマスターになったが、イリスクランから抜けた覚えは無いぞ!」

 サロメ親娘は相変わらずだな。


「オボロ将軍その軍勢は何だ?」

「私が育てた、侯爵領防衛軍のお披露目です!イリス神」

「ショカツ宰相が何で居る?」

「対無法者軍との戦いは元無法者の私が軍師を勤めねばと参上いたしました!」

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