第119話 炭坑町の門番

「隊長さん?何でこんな所に居るの?」

「ん?イリスか?変わった乗り物だな!」


 門番隊長さんと話て居ると、見慣れた10人の門番さん達が出てきて詳しく話てくれた。

 金色に輝く竜神様が、燃える石を見付けて下さって、ゲンカイ村は炭坑の町になったとか、子爵様が先頭に立ち村民を逮捕、犯罪奴隷にし炭坑堀工夫としたそうだ。


「竜神様は大王様が使役されてるとか、全てはイリス大王様の指示だそうだぞ!そう言えばお前もイリスだったな?上級冒険者になって…イリスと名の付く者は偉くなる?俺も子供ができたらイリスと名前をつけよう」

「あはは…」

 僕がその大王なんだけど、こんな辺境までは伝わって無いようだ。


「イリスパーティーはゲンカイ村から家出したり奴隷に売られたりした者だったな…?パーティーの顔触れが随分変わったな?ケンカでもしたか?」

 ツミヒ達ダンジョン妖精は、ウエルズ公爵領を出た時から、竜神の姿を完全に人の姿に変えてもらってる。


「人数が増えたのでクランに変えた、デイダやナオ達は別行動してる。

 奴隷商に売られた皆に取っては、思い出したくない嫌な想い出しか無いゲンカイ村に来たい者は居ないよ」

「それもそうか…イリスとレイラちゃんだったか?何か用でも有るのか?」


「村の住民子供以外全員奴隷にしたと聞いた、村民の半数は僕達みたいに農奴扱いされてた、罪の無い人達!無罪奴隷を解放しに来た」

「勝手には出来んぞ!ハンエイ子爵様の許可が必要だ」

「イリス大王様の指示って、隊長さんさっき言ってたよね?ハンエイ子爵は関係無いんじゃ?」

「そうは行かん!ここはハンエイ子爵領だ、子爵様の許可は必要だぞ」


「いや、炭坑町は僕の直轄領、イリス大王が行う事に異議を申し立てる者は居ないよ」

「イリス大王様が行えば、確かに文句は出んだろうが……僕の直轄領?」


「隊長さん、いい加減気付いてよ!イリスがその大王様!私はハンエイと同じでレイラ子爵!こちらは特殊部隊の隊長でカスミ伯爵!この3人は竜神より偉い1万年以上生きてるダンジョン妖精!神のような存在だよ。

 でもイリスが使役してるから、危険は無い!金色の竜神様って言ってたけど全ての竜神はイリスの配下で使役してる!!」


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