第95話 封鎖ダンジョンが有った

 サコタは僕達より4時間早く船に乗った。

 優秀な影達はたった4時間の間に、封鎖ダンジョンの情報を掴んでいた。

 僕達がナカエ港に着いた時、待ち構えていたサコタが報告して来た。

「ご主人様!ナカエ王国に、高難易度の封鎖ダンジョンが有ります!」


 何か僕達脇目も振らず走ってばっかだね。

 のんびり観光っぽく歩けたのは、東列島王国の役人達の案内で聖洞までの街道を歩いた時だけの気がする。


案内人に着いて走ってると、雑念が涌いてくる。

「礫は安かったな、500個入り銀貨5枚!2000個買って置いた、早く使ってみたい」

『意外でした!!主様は弓や銃、絶望的に下手でしたね』

独り言に返事しなくて良いのに、ツミヒが言って来る。

(放っといくれ!礫の方が遠くまで射てて威力も大きい!お手軽で良いだろ)


「ご主人様!ここで有ります!」

もう着いたのか、ぼんやり着いて来るの楽で良いな。


「これって、難易度高くて封印じゃ無くて、辺鄙へんぴ過ぎて知られていないんじゃないか?」


「分かり難いですが、このダンジョンは聖教市国の北に隣接する岩山に有ります、成金ダンジョンは単独で無く付随のダンジョンが必ず有ります、ナカエ王国では知られて居ませんが、教徒達は存在を知って居りました、情報源はエリスで有ります!」

「成る程!流石影、教徒達は布教活動でかなり広範囲の情報を持ってる、目の付け所が素晴らしい!」


 ツミヒダンジョンの様に、一般人には見付けられない場所に密かに隠れたダンジョン!期待が膨らむ、エリスに聞けば他のダンジョンも情報掴んでるかも。


「サコタ?場所は確認したか?」

「申し訳有りません!情報を掴み大急ぎ報告に走ったため、位置のみで場所確認は出来て居りません」

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