第84話 世界中の反応

「イリス様は使徒で無く、異世界から訪来された神だった!」

「カンゲイ神様が我が友と言われた!イリス様も神だった?」

「あのお方なら、神で有っても不思議で無い」

「神力を俺は授かった!他に神術を授かった者が居るのか?俺も神術授かりたい!!」


 イリスの国民、イリスに近しい者達は概ねこんな反応だった。


 イリスを知らぬ大多数の者は、カンゲイ神最大神力の神託に恐れ平伏し、印象に残るようカンゲイ神が強調した、カンゲイ聖教市国からカンゲイ神の名を剥奪、カンゲイ神の友イリスに全権を託し世界を変える!異世界から訪問したイリス神に協力すれば、素晴らしい世界になる!!

 カンゲイ神が言葉に込めたメッセージは、全世界の人々に浸透しイリスの名は強烈に人々の心底に残った。


「イリス王の噂は聞いて居たが、我が帝国はどうすべきか?カンゲイ神が後を託す存在……神力を授け、神術も授けられる地上に降臨した神イリスか……シタエズ王国の様に傲慢ごうまん聖王の国は滅びるで在ろう!

 聖徒市国の次は……早急に我が帝国の方針を決めねば!」


「誰か!!カンゲイ神様の怒りを何故買った!!誰か理由を知って居る者は居ないのか!!

 困った……今までは無尽蔵に採掘出来る金貨、金の力で如何様にでも出来て居たが、神が相手では……持てるだけ多くの金貨を持って逃げるか?」


「イリス神か……カンゲイ神が全てを託す存在…逆らえば滅ぼされるか?シタエズ王国の様に、神の逆鱗に触れた聖徒市国は直ぐにでも滅ぼされるだろう、樹液シロップと化石燃料で連邦内は平和だが…世界は激動する、対策を考えねば」


 近隣諸国の王達は、イリスに敵対する無駄を覚った。

 ただ一人違った受け取り方をした者が居た。


「入谷 進?異世界からの訪問者?間違い無い日本人だ!!

 1万年待った甲斐があった、もっとも待つしか他に私に出来る事が無かった!

 会いに来て欲しい!!私の存在を日本人が他にも居る事実を入谷君に知らせるにはどうすれば良い?」


 イリスがミサキに会いに行く事を最大目標としている事を知りようも無い美咲は焦った。



『グフフッ…面白いあの非情なカンゲイ神が、全権を託すイリス……異世界からの訪問者とか、面白い!』


《邪魔な神が寝た?追いやられ惨めな状態を打破出来るぞ!!

 イリスと言う奴を殺せば、世界を取り戻せる》


「今の状態悪く無いのに、カンゲイ神寝るなら黙って寝やがれ!!

 イリスか、案外面白い良い状態になるかも…会いに行ってみるか」

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