第81話 バシリ男爵シタバ男爵
立ち塞ぐ軍勢に、僕達は立ち止まった。
エズキ公爵の遊撃隊と判断、臨戦体制に入った。
「謎の軍勢!目的を聞こう」
敵対勢力か、確認の意味で声掛けした。
『主様、離脱した軍勢』
ツミヒが耳打ちしてる間に、軍勢が一斉に土下座した。
「奇跡の使徒王様!私はバシリ男爵!配下にして頂きたく嘆願に参りました!」
「奇跡の使徒王様!私はシタバ男爵!配下にして頂きたく、私兵をまとめ嘆願に参りました!!」
パシリにシタッパか、期待出来そうでは無いがツミヒの操りが効いた者達、使い用によれば300の訓練された兵達は有り難い。
「バシリにシタバ、配下に認める!一時的に領地は取り上げるが、以後の働きしだいでは配置を考えてやる!」
「「はっ!懸命にお仕え致します!!」」
「300の兵達も、一時的に別の仕事を与える!!全員付いてこい!!」
全員一斉に、心臓に拳を当てる敬礼してる。
(兵達の練度は上々だな)
速度ががた落ち!
仲間と認めてやったのに、元々個人の資質なのかパシリにシタッパは超人化が現れん、ノロノロ進みに業を煮やし兵に背負わせて進んだが、イリス王都に1日掛かって到着した。
目的地は隣のカツ町、到着と思ったのか経たり込むパシリにシタッパを激励しカツ町に向かった。
⦅⦅イリス王は鬼か……⦆⦆
何か呟いて居るが、僕も王都高官に指示したい事を止めてノロノロ歩みに付き合ってる、少々の事は我慢させる!!
少し走らせる、流石のパシリシタッパも徐々に速度が上がって来た。
300の兵達は、既にロゴス将軍の兵達に遜色の無い余裕の走りをしてる。
「「これが噂に聞いた…使徒様が力を授ける現象?」」
バシリにシタバも、やっと超人化が始まったようで、自覚出来る変化に驚いていた。
結局僕達の倍の4時間費やしカツ町に到着した。
町を取り囲む木組みの柵、素朴だが魔物の過剰繁殖から町を守るには充分な防護柵だ。
カツ町はカツ達子供にピサロとリュウサ、それに10人の兵達合わせて50人程の住民のはずが、多くの人で賑わう町になって居た。
「カツは上手くやっているようだ、僅か40日程で見違える繁栄ぶりだ!!」
「あっ!兄ちゃん、じゃ無かった使徒王しゃま」
プッ、カツが噛んだ「言い換えんで兄ちゃんで良いぞ」
「い、いや!イリス様は物凄い王様だから」
「カツ?僕のどこか変わったか?」
「う~ん…変わってねぇ」
「だろ?なら会った時の兄ちゃんで良いぞカツ町長」
カツと一緒に建設中の冒険者ギルドの隣、仮設冒険者ギルドに入った。
「「イリス様!」」
「イリス様、酷いじゃ無いですか!私がウエルズ王に伝令してる間に!!」
「サロメにはイリス王都のギルドマスターになってもらう」
サロメは、つり上がった目が瞬間垂れた。
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