第71話 シタエズ王都を目指す

 カツ達の面倒ばかり見てる訳には行かない、今現在にも餓死者が出ている事が確実なシタエズ王都に行かないと!


 ナツメグにシナモンを少し追加したカレーは、甘味と旨味が増したようで、昨日のカレーより旨くなった。

 今日は大鍋3個で凡そ600杯分のカレーが完食されそう、皆がカレーを食べる様子を眺めながら考えていた。


『主様?味噌汁の事考えてる?リッチの○んこ料理なんて、止めましょう』

「味噌は枝豆の完熟豆、大豆の煮豆を発酵させた調味料だぞ!!

 リッチのうん○じゃ無いと言っただろ」

『主様は味噌もクソも一緒って言った』

「違うぞ!『味噌もクソも一緒にするな』って日本のことわざだ」

『ニホン……聞いた事が』

「ツミヒ?異世界の日本を知ってるのか?」

『……竜神と人間が入れ替わるドサクサした1万年前、ミサキと言うダンジョンマスターが居た、ミサキはニホンからの転生者と言ってた』

「僕は日本からの転移者だ!ミサキとは同郷だと思う!!ミサキのダンジョンはどうなった?」


『もしかすると、主様が勘違いした東列島王国に居るかも』

「あっ!和風の感じがする島国王国か!直ぐにでも行って確認したい!!」

『行くのは簡単、シタエズ王都を南東に何処までも行けば、海の向こうに見える!東列島王国には船で渡れる』


「大急ぎシタエズ王都の難民を救い、貴族を討伐して回り……列島王国に行けるのはいつの事になるやら」


「イ、リ、スゥ!ツミヒばかりとイチャイチャするな!!」

「レイラ?カレーで酔った?」

「ばか!カレーで酔う訳あるか!!話はコッソリ聞いた!」

「盗み聞きかよ!」

「皆聞いてた!!」

「イリス王!増援要請に伝令を走らせました、私と10名の兵に成りますがお供いたします!シタエズ王都を目指しましょう!」


「兄ちゃん!俺達は大丈夫、頑張ってダンジョン探索するから、安心して王都目指して!!次に兄ちゃんに会うときは、俺達中級冒険者になってるぞ!」


 翌朝早朝に王都目指し出発した。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る