第66話 スパイスダンジョン

 2階層は赤スライムが透明スライムに混じって出てきた。

 賎貨2枚落とす。

 3階層は赤スライムだけ。

 賎貨3枚落とした。

 4階層、赤スライムに混じって青スライムが少し、賎貨4枚。

 5階層は青スライム、賎貨5枚落とす。


 探索止めたくなったけど、見習い冒険者を鍛え独立出来るよう、もう少し我慢する。

 6階層は青スライムに混じって、黒スライムに似てるけど、茶色のスライムが出てきた。

 茶翅G?大きいけど、動きに形共にモノホンGだ。

 賎貨6枚落とす。

 黒よりリアル過ぎる!このパターンなら7階層はGだけ出る、嫌になった。

 冷汗かいてまで頑張る必要が無い。


「僕らの仲間には楽勝のダンジョンだけど、一般冒険者には旨味のないダンジョンだな、この調子だと最深部10階層で賎貨10枚……次のタワーダンジョンに行こうか」

「カツ達も問題なく戦えるようになって、幽霊相手でも大丈夫だと思うよ!」

 カツ達は普通に長剣を扱え出してる「よく鍛えた!これなら問題なく幽霊の格を破壊出来る」


 カツ達は初めてお金を持ったとの事でニコニコ笑顔だ。

 12人の子供達、賎貨100枚ずつ位稼いだ様だ、初めて稼いだお金、銀貨1枚は嬉しいだろう。

 僕も覚えがある、幼稚園位だったか、ジャムが入ってた大瓶に1円や5円10円がギッシリ入った貯金を眺めるの好きだった。

 凄い量のお金を母さんが、たった1枚のお札(千円札)に変えたの、凄くがっかりした。

 カツ達も銀貨に換金しない方が良いだろう。


 皆も移動に賛成したので、本命タワーダンジョンに移動する事にした。

 と言っても、ツミヒに案内して貰わないと全然場所が分からん。


 岩山の亀裂を出て、暫く歩くと地面が2メートル程盛り上がった場所でツミヒが止まった。

「これ?」

『生まれたてダンジョンだけど、10階まで伸びてるスパイスダンジョン!』


 ダンジョンとツミヒは言うが入り口が見当たらない、ただの盛り土だ。

「入り口が無い」

『主様、よく見れば色の濃い所が有るでしょ』

 盛り土を眺めながらグルリ回ってみた。

「ここが少し黒っぽい?」

『そう、そこが入り口』

「ここのダンジョン入り口が分かり難い!入って貰いたく無いみたいだな」

『獣の巣穴に成らない工夫、魔物なら分かる入り口』

 気付かん僕は魔物以下かよ!



 剣を抜き注意しながらダンジョンに入った。


 1階の魔物はスケルトン、骨骨塩を落とす。

「塩は有り難い」

 子供達は格の場所を教えてもらいながら、スケルトンを倒している。

『2階は砂糖を落とすゴースト』

「おぅ!砂糖は有り難い!!」

 塩と砂糖が採れるダンジョン、踏破しないで大切に利用しよう。


『上の階は各種スパイス、調合すれば主様の大好きカレーが出来る』

「なんですとぉ!カレーが採れる?」

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