第65話 成金ダンジョン

 罠が有り危険なはずのダンジョンに、何故ワクワクするのだろう?

 登山家の名言『そこに山が在るからだ!』

 強くなる為、お金を稼ぐ為なら魔物を倒した方が、肉に毛皮牙や魔石で、ダンジョンアイテムより稼ぎは大きいし、強くなり易い。


 ダンジョンに引かれるのは、やはり『そこにダンジョンが在るからだ!』なのだろう。

 料理の知識を思い出した事で、日本の知識をかなり思い出して、無駄に思考に嵌まる事が増えてる。

『人間は考える芦である』ってか?あれは何故芦に例える「人間は考える猿である」の方がピッタリだろ!何か捻り過ぎて好きじゃ無い、芦で無くても向日葵でもタンポポでもススキでも良いじゃないか!


 又々思考が変な方に行ってた、ツミヒの言葉でダンジョンに着いた事に気付かされた。

『主様、これが成金ダンジョンです』

「これは…ツミヒじゃ無いと見付けられんな?」

 岩山に出来た亀裂をツミヒが指差してる。


 ピサロが急拵きゅうごしらえの4本線の木製タグを作り、カツとレツそれにヤンとニンにトン12歳の5人と11歳の7人に『冒険者見習い』として渡している。

 初級4等の特殊タグだ。

 これを前例として、12歳前の希望者男女を冒険者見習いとする制度が出来上がった。

 カツが付けたタグの裏には「カツを冒険者見習いに認める。ギルドマスターピサロ」と記入されてる。

 カツ達は嬉しそうにタグを付けてる。


 シタエズ王国では、冒険者が少なくて魔物を倒し、食肉を集める猟師と同じ扱いだ。

 食肉採集ならば猟師の方が優秀だ、従って冒険者の地位は低く、雑役夫扱いだが、猟師の弟子には実子がなるため猟師には普通の子供はなれない、頑張ればなれる冒険者に子供達が憧れるのはシタエズでも同じだ。


 クランメンバー僕以外の12人、一人ずつ見習いが着きダンジョンに入った。

『主様、罠無しダンジョンです、地下10階層まで有りますが、難易度低いです』

「難易度低い?又々賎貨ダンジョンか!」


 最初は透明のスライム、賎貨1枚落とす。

 レイラ達は着いた子供に説明しながら格を破壊し、次には手を取ってスライムを倒し、カツ達が一人で倒せるように手解きしてる。


「あれ?兵達と同じか?僕らに仲間として同伴してる子供達は、一撃でスライムの格を破壊した」

「イリス!アイテムのお金、どうすれば良い?」

「カツ達が倒し出てきたアイテムは、カツ達のものにして良い!」

「「「「「「「「「「「「やったぁ!兄ちゃんありがとう!!」」」」」」」」」」」」

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