第58話 建国の足掛かり
飢餓の元を作った、
「豚男爵を縛って置け!」
「イリス王、ムタ男爵です」
「豚の様に太って居るので、豚男爵と言ってる!」
「イリス王?ブタとは何ですか?」
「丸々と太った猪に似た家畜だ」
「魔物は飼う事は不可能です」
飼う事は不可能?仔猪のうり坊を捕獲飼育すれば、家畜になると思うが?
試したい事が増えるな、忘れないよう考えを共有しないと。
「ツミヒ、魔物スモールボアの仔うり坊を捕獲して、食肉用家畜にしたい!可能か?」
『仔の状態なら、飼い慣らす事は出来ますが、この近辺にボアは生息して居りません狩り尽くされたものと思われます』
「狩り尽くされた?食料乏しいシタエズ王国、無計画に狩り尽くすか?……こんな所で建国しても良い事無さそう」
「「「「「イリス王!我らを見棄てないで下さい!」」」」」
「見棄てはしない、皆を満足させる国造りは大変そうと思っただけだ」
ツミヒの検索で、兎やネズミにヤギ等の野性動物は上手く逃げ隠れして生息しているそうで、安心した。
「しかし、見事に草食で気性の穏やかな動物しか生き残って居ないな」
夫婦は似るのか、豚嫁に豚の子2匹が僕を見て、意味不にぶぅ垂れた。
3人を縛り豚男爵と一緒に転がして置いた。
使用人達は、あんな豚に忠義は無いと思ったが、ナオ達の見極めで執務官2人にメイド1人が不穏とのこと、縛って一緒に纏め転がして置いた。
5000の兵全員が北町駐屯兵かと思ったが、ロゴス将軍率いる2000の兵がここ駐屯地の兵だった。
シタエズ王と共に殲滅したのは、近衛3000だったとかで、内心安堵した。
ここ駐屯地に3000もの兵達の遺族が住んで居たなら、食料問題を解決しても家族を殺した僕達に、恨みを持つものは当然居ただろう。
領内を見て回る、足を運ぶ事で事情がよく分かる。
広大な麦畑に、果てしなく広がるブドウ畑、農業従事者と兵士が殆どの住人の町だった。
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