第四章 王命

第26話 国王様に謁見?

 ナオは変わった形状の細剣を嬉しそうに受け取り腰に差した。

「刀は素早い抜刀が出来る!」

 ナオは腰の刀をグイと横に向け、鞘を腰に沿わせ後ろに回し目に止まらない抜刀した。

 納刀も独特の格好だが、刀が瞬間鞘に収まってる。

 ゴウケンさんが嬉しそうに見てた。


 ナオは刀が余程嬉しかったのか、鞘を撫でながら歩いてる。




 冒険者ギルドに入ると、僕達を見付けたピサロさんがとんで来た。

「ギルドマスターから、イリスさんが来たら即連れて来いとの指示を受けて居ります」

 ピサロさんに、ギルドマスターの部屋に引っ張られて行ってる。


「迷いの森ダンジョンは後5階層のボス、ストーンゴーレムを倒すだけになってます」

「その件もお聞きしたいですが、国王様からの依頼だとか」

「国王様が依頼?何で僕達に?」


「イリスさん、ギルドマスターから説明が有ります部屋に入って……人数増えて居ませんか?」

「奴隷商で3人購入仲間にしました」

「仲間にもうされて……ナオ?」

「ピサロ久し振り」

「伯爵に無礼討ちされたはず…生きてたの?」


「おい!部屋の前まで来て立ち話か?さっさと入れ!」

 ギルドマスターのギュンタさんがドアを開け怒ってる。

「ギュンタさん、久し振り」

「ん?……ナオか?」


(ナオってピサロさんやギルドマスターと知り合いだったの?元上級1等冒険者だったなら当然有名人だっただろうが、お互い名前を呼び会うってかなり親しい関係?)


「イリス!ウエルズ王様から召集だ!30日後の1月15日に謁見、その後正式依頼が!!」

 ナオの事どころじゃ無い、とんでも無いことを言われた。

「謁見が30日後?王都まで馬車で3~40日かかるよ!」

 相変わらずデイダは情報通じょうほうつうだ。


「ピサロ、3人のタグ上級3等、イリス達と揃えて発効!!

 ナオ、抹消された1等にいきなり戻す訳に行かん、悪いが3等からやり直してくれ」

「タグはどうでも良い、冒険者に復活嬉しい」


「イリス、10人越えたパーティーはクランになる、イリスクランのデイダパーティー、イリスクランのレイラパーティー、イリスクランのナオパーティーに編成……そんな事どうでも良いか!これが国王様からの書状!王都に行きこの書状を見せれば謁見出来るよう各所に通達されてるそうだ!!」


 ギルドマスターも、ちょっと慌てているようだ。


「慌ただしくて忘れる所だった、ギルドマスターこの不格好な大剣何か分かります?それからナオこの二つの箱罠は無い?」

「イリス!!オークソード…黒いオークが居たのか?」

「ちょっと強い黒オークがこの剣を残しました」

「魔物の異常発生、理由が分かった!!オークキングが居たから魔物が大量発生した訳だ!」

「不格好な剣、オークソード?高く売れます?」

「それは謁見の時国王様に献上してくれ!それだけで爵位がもらえるぞ!!」


 手渡した箱を調べていたナオが。

「イリスこの箱アイテムボックス、中にミスリルインゴット5個ずつ、10個入ってる」

「ミスリルインゴット?イリス!これ1個で銀貨5000、金貨500枚だよ…10個有れば金貨5000枚!凄いよ!!」

 デイダが興奮して話してる。

(何か…大金持ちだね)


 魔物の大繁殖の原因を潰した報酬、僕達8人は上級2等に昇進した。

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