第25話 こだわりの武器

「ナオは優秀なアサシン!元上級1等冒険者で有ります!

 上級冒険者になられたイリス様方の、今後の依頼に役立つ事でしょう!

 今回の寛大なご処置に、このゴウツ生涯をかけイリス様にご恩返し致します!!」


 深々とお辞儀する奴隷商一堂に送られて奴隷商を後にした。

「ナオさん僕はイリス、このパーティーのリーダーをしてます」

「ナオで良い」

「ナオ、一つ質問、僕達は明日ストーンゴーレムを討伐に行く、お勧めの武器は?」

「ストーンゴーレムに剣は通用しない、つちか金棒で砕く」

「棍棒では?」

「木の棍棒通用しない、棍棒が壊れる」

「これから武器屋に行く、ナオ達の装備購入と金棒も購入する」

「予算知りたい」

「無制限、良い武器を揃えて」

「……了解」


 ナオはぶっきらぼうな会話だが、元上級1等冒険者の知識は有り難い。

 僕達の速度にどこまで着いて来れるか武器屋まで走った、マリは僕が背負いレインはロイが背負い走ってる。

 ナオは僕らの全力疾走に遅れること無く着いて来て防具屋に到着した。


「らっしゃい!おっ?可愛い女の子増やして!イリスさん?じょ、上級冒険者になってる!」


 ナオは勝手に防具を選んで「この革のジャケット私達3人に」

「へい、おぅ!お目が高い、特殊で軽い革のジャケット!金貨……」

「グラスウルフの革、安物銀貨1枚」

 ナオはテツ店主に全てを言わせず、ズバリ定価を言ってる。

 相変わらず挨拶代わりか?金貨って言うの。


 無駄口叩きながらマリにレインそれにナオのジャケットを身体にフィットさせた。

 腕はたしかなのに、残念な人だ。






「おぅ!ついに上級冒険者になったな」

 ゴウケンさん、目敏く銀のタグに気付いたようだ。

「矢撃器3台に拡張矢筒3、片手剣3振りに有れば矢撃器収納拡張袋、投げナイフ5本」

「仲間増やしたのか、マニアックな武器を所望だな」

 と言いながらゴウケンさん、いつもの超剣を出した。

 ナオが軽々振ってる。

 次にマリが恐る恐る持って、同じ様に振った。

 レインも持って振った。

「イリスの仲間になる者は皆化け物ばかりだな!!最強剛弓扱えそうだな」

 見た事が無い変わった弓?が3つ列べられた。

「構えはこうだ、この照準しょうじゅん照星しょうせいを合わせると的に当たるよう調整している。

 つるをここまで引くと止めに掛かる、この鋼鉄製の矢を置く。

 準備が終わったら、あそこの的に射ってみろ……3人共1回で的に当てるか!!」


 ナオは、投げナイフ20本の中からバランスを真剣に調べて5本選んだ。

 剛剣3振り、投げナイフ5本、矢撃器3台に拡張矢筒3、矢撃器拡張収納袋3……いくらになるか恐いな。


「ストーンゴーレム撃破用金棒11本、全部でいくらになります?」

「魔鉄の金額から言ってこれ位は無料で良いぞ」

「金貨300枚で足ります?」

「無料で…なら金貨50枚だ」

「ナオこれだけでいくらになる?」

「小拡張器具6が金貨60枚、矢撃器3で金貨90枚、矢300本で金貨3枚、剛剣3で金貨30枚、鋼金棒11本で金貨22枚全部で金貨205枚」


「そんなには貰えん…なら金貨100枚貰おうか」

 ゴウケンさんに金貨100枚支払い「また魔鉄持って来ます」

「魔鉄製の刀見るか?」

 ゴウケンさん、納得の一振りだろう反りの有る細身の剣を持って来た。

「あっ!東国の刀!!」

 ナオが飛び付いた。

「この刀扱いが難しいけど、引き斬りすれば折れず曲がらず良く斬れる!」

「嬢ちゃん、仕えるなら持って行け」

「欲しい!!」

「儂の自慢の一振り、使って感想を聞かせてくれ」

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