第20話 ダンジョン2階層【2】

「あっ!何も考えず寝てた!」

 僕は慌てて飛び起き後悔した、何にも計画立てて無い!

「寝た気がしないのに朝になってる」

 ホーンラビ、1階層のゴブリンみたいにウジャウジャ居たら嫌だな、小さいのがウジャウジャ居るとゴブリンほど効果的に倒す事出来ないだろうな、何か対策……寝落ちする前思い着きかけて居たような……小さいのが高速で襲って来る……魔物は逃げずに襲って!


「盾だ!!防護盾で攻撃を防げば良い!ゴウケンさんの所に有ったかな?」

「イリスおはよう!何が盾よ?大声出して」

「ホーンラビは小さくて素早い攻撃をしてくるだろ?剣や矢を避けて魔物は逃げずに襲って来るね!」

「うん、襲って来る」

「だから小さい盾バックラーでホーンラビの攻撃を受け止め、勢いが無くなった所を剣で刺す!」

「良い作戦ね!剣を使う5人バックラー買いに行きましょう!」


 良い考えの様だけど、ホーンラビに通用するか……これ以上良い考えが浮かばない、やってみるしかないか…本音を言えば逃げたい、でも仲間を見棄てて僕だけ逃げる訳には行かない。


 剛健屋についた。

「ゴウケンさん!片手に装着する盾、バックラーって有ります?ホーンラビの角攻撃を防げれば良いんだけど」

「それならこれが良い、木製盾に硬質革を張った軽くて扱い易いバックラー……5人が装着するで良いか?」

「5つでいくらになります?」

「こんなの、魔鉄のお礼にもならん、無料だ持って行け」


「…あ、ありがとう、2階層で魔鉄大量に手に入ると思う、また持って来るね!」

「お、おぅ俺の所は当分大丈夫だ、ギルドにも置いてやれギュンタ方々ほうぼうから魔鉄の催促受けてるぞ」

「そうか、魔鉄不足してたんだ、今日のはギルドに卸すけど、必要になったら言ってよ」

「気にせず早く上級冒険者になれ!応援してる!!」


 ゴウケンさん背中をバシバシ叩き送り出してくれた。


 朝のラッシュ時を外れて居るので、冒険者ギルドに冒険者は少なかった。

「イリスさんこれからダンジョンですか」

「ピサロさん2階層のホーンラビ狩りに行ってきます!」

「気を付けてね!行ってらっしゃい!!」


「皆!ダンジョンまで駆け足!!」

「「「「「「「おーーっ!!!」」」」」」」


 西門を駆け足で通過、いつもの門番さんが呆れ顔で見てた。


 最初4時間掛かった距離、今日は1時間半で到着した。

 少し休憩、水を飲み装備の点検バックラーを左腕にしっかり固定した。

「あれ?少い」

 ダンジョン1階層にはゴブリンが殆ど居ない。

「ゴブリン無視して2階層に行くぞ」

 と言ってもダンジョンボスのゴブリンアーチャーを倒さないと階段が出ない。

 リタが弓に矢をつがえ、発射。一撃でゴブリンアーチャーは魔石と魔鉄を残して消えた。


 僕達は階段を下りながら、いつでも攻撃出来るように身構えて進む。

 降りるとウジャウジャホーンラビがいた。

 ホーンラビは、身動きし辛い位密集してる。

 リツとケイ、リタが連射した矢は面白い位当たってる。

 僕達剛剣組み5人は間隔を取って、草刈りの感じでホーンラビを狩って行く。

 まばらになると、バックラーが活躍した。

 襲ってくるホーンラビを、バックラーで叩き落とし剣で突き殺す。


(今回は案ずるより生むが易しだったな…?…あぁ日本のことわざか)


 回収すると3000以上の魔石が有った。

 ゴブリンより小さい魔石に魔鉄、損をしたような気になるな。

 アルミラージュは大型犬位デカイ角兎だった。

 ゴブリンよりアルミラージュは倍程の魔石と魔鉄を落とした。

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