第13話 実戦訓練【2】

 西門を出た僕達は防護壁にそった道を北に向かって進んだ。

 暫く行くと小高い丘が見えてきた。

「あれはお墓?」

「みたいだね」

「魔物討伐無理をせず、皆無事に帰ること!怪我にも気を付ける事!!」

「そうだね!やっと自由になれて、憧れの冒険者になれたんだものね!」

「俺達も奴隷にされて絶望してた!イリス達のお陰でせっかく自由になれて!死んじゃぁダメだ!!」


「あれ?」あのお墓の文字気になる……

「イリス君どうかした?」

「いや、何でも無い」



 早朝に西門を出たのに迷いの森に着いたのは昼前だった。

「4時間位かかったね」

「リツとケイはいつでも矢を放てるよう」

「「はい」」

「他のメンバーは森の木が邪魔をする、超剣で無く剛剣を抜剣!」

 皆が刃渡り70㎝程のナタのようにゴツイ片手剣を構えたのを確認。

「森に入る!レイラはリツとケイの護衛!」


 早速ゴブリンが一匹彷徨いてる。

「デイダ」

 僕の声掛けでデイダが走った。

 僕も走った。

 デイダはいつものようにゴブリンのすねを叩いた?

「あれ?両足切り取ってる」

 僕はいつものように倒れたゴブリンの頭を殴った?

 ゴブリンの頭が真っ二つになった。

 暫くしてゴブリンの死体が消えた。

「ダンジョンから溢れた奴だったようだ」

「イリス?変なのがある!あぁ?魔石も落ちてる!」

「アイテムを残して消えるって教えてもらった、回収してくれ」


「戦い方を変える!皆ゴブリンは背が低いから首を狙え!一撃で倒せる」


 ヒュンと矢の音がした。

 リツの放った矢は遠くに見えたゴブリンに命中して居た。

 このゴブリンも変な塊と魔石を残して消えた。

「この塊何だろ?ズッシリ重い」

 回収して帰り、買取り頼めば分かるでしょ。

 リツは残った矢が変形して居ないのを確認をし、弓につがえている。

 思ったより上手く行ってる!剛剣屋の店主が良い武器を選んでくれたお陰だな。

「後はロイとミット、昔やった訓練思い出し戦ってみろ、棒切れなんて比べ物にならんからその剛剣!!」


 ゴブリンの群れがいた。

「5匹かリツとケイやって!」

 ヒュンヒュンと矢を放ち、2匹のゴブリンが倒れた。

 兎なら逃げるけど、魔物ゴブリンは向かってきた。

 デイダが走り先頭のゴブリンの首を斬った。

 遅れてロイとミットも1匹ずつ首を斬ってる。

「良い感じに戦えてるね、オークみたいな大物が出てきたら、デイダいつもの戦い方に戻す!!」

 僕の指示に無駄口せず、皆緊張してるようだけど頷いてくれてる。


「もう少し奥に行く」

 僕を先頭に奥へ進む。

 地響きがする、木陰から覗くと3メートルはあるオークがいた。

「オークだ!デイダ!!レイラも行くぞ!!」

 僕達3人が走った。

 全速で走ったが、やっぱデイダは速い!オークの横から走り抜け股の辺りを斬っていた。

 ズシンとオークが倒れ僕とレイラは交互にオークの頭を斬った。

 一瞬でオークを討伐出来た。

 ゴブリンと同じようなデカイけど塊と大きな魔石を残してオークが消えた。

「ゴブリン7匹オーク1頭の成果、よし!帰ろう」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る