第11話 便宜状初級1等

 ロビーで待って居ると、粗末な身なりだが服を着た男女がやって来た。

 女性の部屋に行かなくて正解だったよ、身体確認の為だろうロイにミット裸だったから、女性もきっと……

「あっ…リツ、ケイ!」

「「レイラ…ちゃん?」」


 話をしたいが僕は奴隷商に支払いしないと、金貨4枚を用意して待った。

「こちらが奴隷の首輪になります」

「奴隷の首輪は要らない!」

「?奴隷に命令するのに必要ですよ?」

「いや、命令する気は無い、この場で4人奴隷解放する!はい金貨4枚」

「金貨4枚受け取りました、後は解放されるのはイリス様の自由で御座います!本日はお買い上げ有り難う御座いました。またのご来店お待ち致しております」

 店主が深々とお辞儀して、僕らを見送ってた。



 奴隷商を出て、冒険者ギルドに向かう途中我慢出来ず話始めた。

「ロイにミットそれにリツとケイ、僕達3人奴隷に売られそうだったので、村から夜逃げした」

「知ってる!!素直で働き者のイリスが逃げたって大騒ぎになったよ」

「うん!レイラちゃんがイリス君とデイダ君をそそのかせて夜逃げしたって、大騒ぎだったよ」

「酷い!全部イリスの計画なのに」

「大人達が「王都を目指すはず街道を探せ」って追い掛けて行ったけど、見付からなかったそう」

「イリス君の家イリス君に農作業水まきも全て遣らせて居たでしょ?あの後日照りで全て枯れて、イリス君の兄貴なんも出来ん奴だね威張るだけで」


「皆は口減くちべらしに売られたみたいだね」

「イリス君ありがとう!金貨4枚なんてよく持ってたね」

「冒険者になったから、お金は結構稼いでるよ!皆にも冒険者登録して貰い魔物討伐を一緒にして貰う」

「俺達と一緒ゲンカイ村の過酷な農作業やってれば、異常な力持ちになってるはず」

「「「「そう?」」」」

「棒切れで魔物を叩き潰せる位力持ちよ」


 僕達が話をする邪魔にならないよう着いて来てたピサロさんが声を掛けて来た。

「思った通りゲンカイ村の過酷な農作業で力が付いたのね、なら新規登録初級1等にするわ」

「初級でも1等なら魔物討伐出来るから?」

「イリスさん、確り覚えて居たのね!その通りよ」


 冒険者ギルドが見えて来た。

「ピサロさん登録する前に4人の防具と武器を買いたい」

「良いわよ、着いて行くわ」

 防具屋に入った。

「いらっしゃい!おっ昨日の冒険者、えっピサロ様?」

「店主さん、この4人に硬質革鎧を鎖帷子は要らない」

「はっ、はい用意します!」

 店主チャラい兄さんだけど、テキパキ動き4人の体格に合う革鎧を持って来て、さっさと調整を済ませた。

「鎧を着けて違和感無い?」

「「「「ピッタリ良い感じ」」」」

「テツ!いくらにしてくれるの?」

「ピサロ様一セット銀貨さ…」

「ん?」

「ぎ、銀貨2枚で…」

「銀貨8枚妥当だとうな金額ね」

「は~はい仰る通りです」

「金貨1枚」「お釣り銀貨2枚です」


 僕達は隣の武器屋に入った。

 相変わらず無愛想にジロリと睨まれた。

「お?昨日の冒険者…イリスだったか、武器を壊したか?」

「こんにちは、今日は仲間の武器を買いに来ました」

「後ろの4人か?おっ!ピサロさん何事?」

「色々とイリスさんの引率よ」

「そうか、サブギルドマスターが引率か…凄い新人だな!」

 と言いながら店主さんいきなり超剣を出して来た4振り。

 ロイにミット、リツにケイはヒョイと超剣を持ち上げ振り回してる。

「イリス!お前の仲間は化け物か!!同じ装備は不味いな…一人か二人長距離攻撃出来れば…弓も剛弓と…女の子ちゃん二人この弓引いてみな!」

 リツとケイは軽くつるを引いた。

「矢をつがえて、あそこの的目掛けて射て…と、と、簡単に当てたな!」

 ロイにミットは僕達と同じ装備超剣と剛剣、リツとケイは剛弓と剛剣を装備、背中に矢筒を背負う。

 収納袋の無いロイにミットは超剣を背負う事になった。

 ロイにミットは見た感じ僕達よりいかめしい。


 その後ピサロさんが冒険者登録してくれて、4人は初級1等のタグを貰えた。

 手数料は初級だから銀貨4枚だった。


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