第5話 大量の燻製肉
壊れた草刈カマからの改造ナイフ、唯一僕達の金属武器だ。
「このナイフも長く使ってるな、切れ味悪くて切るよりむしるって感じだけど大切な武器だ」
痛みの早い内臓を早く処理、心臓と肝臓は取り出した物をレイラが焼いてくれてる。
残った内臓は離れた所にデイダが持って行き、穴を掘って埋めてくれた。
「焼いた心臓と肝臓で
「流石ビッグボアだね!」
「3人で食って腹一杯になった」
一日半掛けて皮を剥いだ。
その間にレイラとデイダが草と木で簡易小屋を作って、肉を吊るしカラカラに
「こき使われるの嫌だった、燻製肉の製造とか面倒だったけど遣ってて良かった、遣って来た事役に立ってる」
レイラがため息混じりに呟いていた。
僕は骨を穴に埋め、毛皮の内側を地面に擦り付けヌルヌルを取り除く、結構な手間だけどこの作業は重要、シツコク
擦り付けヌルヌル取り除きに3日掛かった。
この毛皮処理も遣らされた事だった。
「何でも遣っておくもんだ、無駄な事って殆ど無い!(苗と雑草の見分け方は流石に使う事って無いだろうけど)」
日本の知識より、無理矢理やらされた作業の方が役立ってるって皮肉なもんだ。
燻製肉もその間全て仕上がった、全てに5日を費やした。
「無傷な毛皮に4本の牙、それに拳程の魔石だ!」
「売ればいくらになるかな?これで武器防具が揃えれるかも」
カラカラ燻製肉に加工しても、120㎏大量のお肉を3人で40㎏ずつ担いで行く、僕は毛皮と牙魔石も持ってるいささか重量オーバー気味だ。
この身体能力ってレベルアップしてるから?
ひそかにステイタス見れないか頑張ってみたけど無理だった。
夢じゃなくて現実だからだろう。
「12歳にならないとギルド登録出来ない、急ぐ旅では無い!ノンビリ行こう」
「そうだね!」
「食べ物は十分有るけど、冬になったら夜歩くのきついよ!」
「たしかハンエイって町がこの先にあるはず、そこで毛皮とか売っちゃおう」
「足元見られ買い叩かれるかも」
「町に入ってから何か考える」
村から夜逃げして、初めて入る町は防護壁で守られた物々しい町だった。
「ハンエイ町に何用で来た?」
門番が
「王都に向かって旅をしてますが、間も無く冬になり雪が降って来ます、春になるまでハンエイ町に滞在させて貰いに来ました」
「身分が分かる物を掲示して貰う」
「冬までに全員12歳になります、この町の冒険者ギルドに登録し冒険者になってからではダメでしょうか?」
「冒険者ギルド登録か…登録してからで良いが冒険者タグを呈示しに来い!通行を許可する」
「ありがとうございます」
「どうなる事かと肝を潰したが、良い門番さんで助かった」
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