第4話 村からエスケープ

 レイラに読み書きを教えて貰った晩ハッキリとした夢を見た。

 友達と道を、違う!学校に……そう通学途中に突っ込んで来たじ…自動車だった、僕は逃げた。

 そうだった!僕はゲームとラノベ好きの小学6年生、皆と違う黒目黒髪、五歳児の中で小6の僕皆よりデカイはずだ。

 余分な記憶が入り込んだ気分だな、これは秘密にしないと…行動も迂闊な事しないよう気を付けよう!

 あれ?僕の事、親兄弟や回りの大人達、変に思わず受け入れてるのってどう言うこと?

 やっぱ夢だよな夢なら不自然当たり前……いや事実僕は背が高かった5年変わってないが。


 ◈◈◈



 11歳になった。

 日照りの夏で水不足雨も降らない、必死になって遥か遠くの池まで往復し水まきしたけど、焼石に水、あまり効果は無かった。

 毎夜3人で集まり意見交換した。

「この状態では越冬する食料が不足する」

「飢饉でも納税は変わらずとられるよ」

「この感じだと、レイラは勿論僕達も奴隷商人に売られるだろうな」

「食い扶持減らしと、現金収入ってか」


「僕はゴブリン魔石、コッソリ冒険者に半額で売って銀貨7枚と銅貨5枚持ってる、レイラにデイダはいくら持ってる?」

「私銀貨5枚と銅貨2枚を肌身離さず音がしないよう持ってる」

「僕も肌身離さずいつも持ってる。銀貨6枚と銅貨1枚だ」

「親に見付かると即取り上げられるからね、常に持ち歩くのは当然だ!お金の存在を誰にも気付かれないよう心掛けないと、3年掛けて貯めた大切な資金だから」

「冒険者登録に銀貨1枚必要、宿屋に泊まらず野宿しても、武器や防具最低限揃えないとね」


「夕飯食って直ぐだし金さえ有れば…よし決めた!このままコッソリ家出しよう!」

「木剣と言うよりこん棒だけど、これを持って行こう」

 最近お気に入りのこん棒を各自持って行く事にした、棒切れよりはましな武器だ。


 日本の記憶不完全だけど僕には有る、今の酷い親や兄弟は平気で切り捨てられる日本の本当の親は優しかった。


 と言う事で、街道を王都に向かい夜通し急ぎ足で進んだ。

 日中は追手に気を付け森の浅い所で交代で寝た。

 夜になると街道の通行が全く無くなって進み易い事、竹筒の水筒が空になる頃街道の水飲み場に着いた。

 水を確り飲み、水筒の水を補給した、流石に腹が減った。

 夜が明けそうなので、街道をしばらく行き森に入った。


「兎でも狩れないかな?」

「ゴブリンは向かって来るから狩り易いけど、兎は逃げるからね難しい」

「村の近くには居なかったけど、ホーンラビって兎の魔物が居るそうよ」

「ゴブリンは不味くて吐き出したけど…ホーンラビって食える?」

「冒険者に聞いた話では、美味しいそうだよ」


 ホーンラビを求め森をさ迷う事3時間、茂みがガサガサ揺れてる。

「やっとホーンラビを見付けたようだ、いつもの戦い方で行くよ!」

 3人の中一番チビで素早く動くデイダがゴブリンの向脛むこうすねをブチ噛ます、倒れたゴブリンを僕とレイラがタコ殴りで殺す、いつもの僕達の戦い方だ。


 デイダが素早く進む、茂みから出て来た相手のすねをこん棒で横殴り、どっとツンのめる相手の頭目掛け僕とレイラがタコ殴り!

 シツコク繰り返し、こん棒で力任せのタコ殴りだ。

 夢中で殴り殺して初めて気が付いた。

「ホーンラビじゃ無い!猪ビッグボアだ!!」

 錆びて捨てられたのか、誰かの忘れ物か壊れた草刈カマを改造したナイフで解体。

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