第15話 ガミナ

「何やら楽しそうだな、ガミナも混ぜろ」


この声には聞き覚えがあった。

けど何処か少し違うような感じもした。


「誰だ」


サリエラスは少し怒ったような声を出し、振り返る。

空もそれにつられて目線を移した。


「百合先生!?」


「ガミナはそいつではない、この体には魂が2つあって、今はガミナが表に出ているということだ」


一体何を言っているんだ

というかそれでも信じてしまうような状況だ


「誰か来たみたいだけどそんなことどうでもいいよ、気持ちを揺さぶるようなこと言う君は終身刑だ」


クリエラスはそう言うと朝の手をガシッと掴んだ。


「君は一生俺から離れられない、永遠に一緒だからね」


「私が助けてあげるから!」


「何言ってるのかな」


戸惑う表情を見せるクリエラス。


「アイニコロスさんをとっちめて自由になろ!」


「話が噛み合わない」


クリエラスはため息をついた。


「まず初めに聞く、どっちの味方だ?」


サリエラスはガミナの方を見つめた。


「空の味方に決まってるでしょ、百合が最近楽しそうなんでそのお礼にガミナの力貸すよ」


「ガミナさん見るからに強そうだし、力貸してくれるのはありがたい」


「久しぶりに百合以外に感謝された」


「敵は倒さないとな」


サリエラスはそう言うと鼻で笑った。

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