第17話 身を焦がす程の想い

「『誰のためにステージに立つの』か……」


 光のためだよ、そう言えたらいいのに。


 一緒にデビューするはずだった光。


 女の子が大好きで、女癖が悪い光。


 放っておいたら、彼女を取っ替え引っ替えして、揉め事を起こす光。


 私のどんな小さな変化にも気づいてくれる光。


 ずっと私を照らしてくれた光。


 私が初めて恋をした、光。


 欠点も長所も全部ひっくるめて大好きなんだ。


 もう二度と会えないかもしれないと思っていたのに、再会できちゃったんだから

恋の炎が燃え上がって当然。


 身を焦がしそうな想いをエネルギーに代えて、光を手に入れたくて走ってきた。


 なんだ。答えはもう出てるじゃん。


 私がアイドルになった理由はお姉ちゃんだけど、ステージに立ち続ける理由は、光。


 見てて光。


 あの日交わした約束通り、散らない桜になってみせるから。


 そして、アイドル界の頂点に立てたら……私は貴女に――

 

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