第471話 だめ貴族の結婚式。 いよいよクライマックスへ!
僕も知らなかった、派手な余興で盛り上がったコロシアム、
十一人の奥さんに対して改めて、感謝と想いを告げる時間だ。
(よしクライマックスだ、準愛人、下位から順番に行こう)
とはいえそうなると最初は第四公爵家のお姫様からになるのだが、
まあいいや、そもそも今は『順番』とか『序列』とか気にしたくはない。
「サリーさん、僕の居ない間とか、僕の出来ない事とか、領主代行として任せっきりでごめんなさい、
これからも任せちゃいます、でも子育ては一緒に頑張ります、こんなダメな領主でも、サリーさんのために、
支えて貰っている分、僕に出来る愛を、愛情を、サリーさんに、そしてその間の子供に注ぎます、これからもよろしくお願いします」
うん、これからも変態メカクレの全てを受け入れよう、ちょっと怖いけど。
(あー泣いてる泣いてる、くっしゃくしゃになってる)
「エスタさん、王都の屋敷を護ってくれていてありがとう、娘のアンナちゃん含め大切な家族です、
王都に行った時も、そうでない時も、家族としてもっともっと愛を育(はぐく)んで、幸せになりましょう、
アンナちゃん、パパ、頑張るからね、アンナのことも、愛してるよー!」
もちろん『娘として』だけれど、ちゃんとしたパパになりたい、だめ貴族でも。
(母娘揃って笑顔だ、キャッキャしているアンナちゃんを抱いてエスタさん泣いちゃってる)
「ジゼルさん、僕の用意した鍛冶屋を立派にしてくれてありがとう、
フォレチトンに欠かせないお抱え鍛冶屋になってくれたけれども、
僕にとっては大事な奥さんだから、それだけは忘れないで欲しいな、僕の愛情も、熱いうちに打て!」
あっ、最後シメようとしてちょっと意味不明になっちゃったかも。
(でも泣いて喜んでくれている、うん、亜人の奥様も悪くない、むしろ、かわいい)
「モリィさん、ずっとずっと僕を支えてくれてありがとう、モリィさんを幸せにしたい!
むしろモリィさんはこれから幸せになるべき人だと思うので、僕が何をどうすれば、この先、
モリィさんが幸せになれるのか教えて下さい、頼りない僕かも知れないけど、愛する事は、出来ます!」
やさしい表情で涙をこぼしてくれている、うん、ずっとずっと、笑顔にしたい。
「キリィさん、全て先回り先回りして僕のために尽くしてくれたり、知らない間に色々やってくれて、
詳しい事はわからなかったりするけれど、でも、感謝の気持ちだけはいつも持っていて忘れていません、
だから僕からの愛情は目に見える形で一生懸命しますから、どうか、受け取って下さい」
僕の言葉にぺこりと頭を下げた、その瞬間に涙の雫が……うん、次は満面の笑みにしてあげよう。
「ミランダさん、僕がとにかく言いたいのは、来てくれてありがとう!
ポークレット家にとって過ぎるメイド長だし、僕にはもったいない奥さんです、
これからも多人数になっていくポークレット家を、何より僕をよろしくお願いします、そして、愛しています!」
泣いてる泣いてる、メイドとしての身請けだけじゃなく、奥さんとしても、しっかり受け取ったよ!
(さあ、ここからさらに気を引き締めて行こう)
いよいよ五大奥様方だ、って勝手に僕の中で呼び名を決めた、たった今。
「アメリア先生、僕は先生の愛が痛い程、伝わっています! ええ、それはもう!
だからこそ、これからも厳しく、やさしく、そして先生のやりたいように、僕を鍛えて下さい!
だからといってあんまり無理させられると大変ですが、アメリア先生への愛があれば、うん、大丈夫です!!」
眼鏡を外して涙をぬぐっている、先生との子供……どんな風に育つんだろう、いや育てるのは僕もか。
「エスリンちゃん、やっと、やっと一緒に幸せになれるね、昔、最初に婚約した時、本当に嬉しかった!
その後、色々あったけど……本当に、本当に色々あったけど、そういうのを全部乗り越えて、改めて、
僕たち、夫婦になったよ! 結婚できて……嬉しい! エスリンちゃん、愛しているよ、愛してるっっ!!」
あっ、エスリンちゃん笑顔で泣いている、眼鏡も外さずに……うん、こんな時になんだけど、泣いてる笑顔も、かわいい。
「リア先生、先生が今までの、沢山の辛い事を乗り越えて行きついた先、それが僕だというのであれば、
僕ができる精いっぱいでリア先生が、僕がリア先生を幸せにします! いやリア先生は僕に言いたい事はいっぱいあると思うけれども、
でも僕が本当に、僕の出来る事で、僕が、僕だからできる事で、リア先生を幸せにします! なぜなら……愛しているからです!!」
泣きながらウンウンと頷いてくれている、もう僕は、頼りなくたっていいや、やれる事をやるだけだ。
「ベルルちゃん、ベルルちゃんってほんっとうに、いつも楽しそうにしているよね、うん、いつもにこにこで。
僕の所へお嫁に来て、どうするんだろう、どうなるんだろうと思っていたけど、ベルルちゃんはベルルちゃんだった、
そんなベルルちゃんがここで幸せになってくれるのであれば、僕はこれからもベルルちゃんを、愛し続けます」
泣きながらニッコニコのベルルちゃん、ベルベットちゃんも寄り添ってる、あ、触れなきゃ。
「もちろん、ベルベットちゃんも幸せにするよっ!」
何か返事をしようとしてベルルちゃんにお口を塞がれてら。
さあ、いよいよ正妻様にたどり着いたぞ、クライマックスへ!
「ソフィーさん、ソフィーさん……愛しています、大好きです、愛させてくれてありがとう、
フォレチトンはどうですか、ミストシティはどうですか、ソフィーさんの望む場所になりそうですか、
僕は、僕は望む以上の幸せを手に入れて、満足どころじゃないです……お礼を言わせて下さい……ありがとう」
うん、ソフィーさんにはお礼でシメるのが一番だ、
涙を指でぬぐいつつも、さすが正妻、しっかりしている感じだ。
「という事で僕の十一人の奥さん、みんな、みんなに伝えたいのは、
僕が心の中に持っている貴族としての、男としての、プライド、誇りを、
形として例えるなら僕の姿をしたクリスタルの人形を、大事に抱えて生きて行きます、それが僕の、貴族としての決意です!!」
せめて最低限は、公爵、貴族として……。
「そのプライドに賭けて言います、これからも、みんなを幸せにするため、愛し続けます!!」
おお、拍手が起きてる、こんな僕のために!!
「だから……だから、だから、みんな、みんな……愛してるううぅぅううう!!!!!」
その言葉に一斉に僕へ抱きついてくる奥さんたち!
アメリア先生も自力で車いすを回しながら……うん、妻に埋もれる僕、
ああっ、キスされる、キスされてるうっ、みんな、みんな僕を、愛してくれているううぅぅぅ……
(幸せな、幸せ過ぎる、結婚式だぁ……)
だめ貴族でも幸せになれました!
ミスト。
魔法花火が打ち上がる中、
大歓声の中、結婚式は終わりを迎える。
「ウッホン、ミスト=ポークレット公爵、その妻たちに、幸多からんことを!」
イジュー先生も、ありがとう!
後でお礼言わないとね、披露宴の前に。
「さて皆よ、これから新郎新婦で場内一周だ、近くに来たら祝福してやってくれ」
正面ゲートに屋根の無い大きな馬車が用意されている、
ちゃんと十五人乗れるようになっている、運転は濃い顔のモーリィさんだ、
この日のためにわざわざ……本当にありがたい。
「さあミストくん行きましょう」
「ミスト様、皆様にご挨拶ですわ」
「うん、行こう!!」
そこで待っていたのは……!!!
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