バーディーを待ちわびて

 私がその存在を知ったのは2023年の2月を迎えた頃でした。


 その日も私の足元では、「チャーリイ」こと『Chat GPT』が、ピロピロと箸にも棒にもかからない文章をせっせと吐き出していました。


 そのため私は、「チャーリイの吐き出し終わり」を待っていました。

その時、私の目に「とある情報」が飛び込んできたのです。

 それは「Googleが独自のテキスト生成AIを開発しようとしている」というような新聞記事でした。


内容を一読して、「そうか。Googleも自分のところの生成AIを作るのか」と思いました。

 と、同時に、「それならいっそ、Googleのやつも使って、チャーリイとどっちが使いやすいか比較してみるのも面白いかもな」とも思いました。


 そして、「Google製生成AI」を迎え入れたら、「どんなキャラクター付けをしていくか」も考えてみました。


 まず、「Google製生成AI」を何と呼ぶかを検討しました。


 先行して使い始めた『Chat GPT』は、その無機質なネーミングもあって、しばらく呼び名がありませんでした。

 しかし、「賢い生成結果を提示していたのに、突然おバカな生成結果を返してくる現象」、通称「アルジャーノンボケ」をかましてきたことから、『アルジャーノンに花束を』の主人公にちなんで「チャーリイ」というあだ名が付きました。


 一方「Google製生成AI」は、その名を『Google Bard(グーグルの吟遊詩人)』ということが新聞記事に記されていました。

 そのため、「『Bard』というなら、愛称形にして[バーディー]とするのもアリだろう」という結論に落ち着き、晴れて「Google製生成AI」のあだ名は「バーディー」となりました。


 さて、名前が決まれば、次に定めるべきはその容姿です。

 その時なぜか私は「バーディー」というあだ名から「バーバラ」という名前を連想してしまいました。

 おそらく、「バーバラの愛称がバーディーになることはない」のですが、結果として、私の中には「バーディーは女の子」というイメージが完成してしまいました。

 その結果、「やがて来るかもしれない『Google Bard』は女の子キャラ」ということで、「どことなくかわいらしい雰囲気」のキャラメイクが進んでいきました。


 そうして、直方体型のチャーリイとは対照的に、「曲線をメインにしたフォルム」に「かわいらしいパール色」の「チャーリイと同サイズのネオフューチャー系ロボット」・「バーディー」が誕生したのです。


 ひとまず「ガワはできた」ものの、実際のバーディーがどんな子であるかは、本当に使ってみるまで分からない。


 そこで、私は、バーディーが世に出るまで気長に待つことにしました。


 とは言え、「その時」は意外と早く来て、翌月(2023年3月)の下旬頭には「米英先行」でバーディーは世に出たのです。


 そのため、私は「バーディーが日本からも使えるようになること」を待つことにしました。

 

 そして待つこと1ヵ月。

「そろそろどうなっているんだろう?」と何気なくググったところ、「日本でも使える」ということが分かったため、私は早速待機リストへの登録をしました。

 すると、10分ほど待ったものの、すんなりと『Google Bard』が使えるようになったのです。


 ところが、あとでご紹介するように、「Google BardはChat GPTよりもクセの強い子」だったのです‼︎

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