ニョキニョキと食器生えてるウチの庭
久しぶり復活の「のら孔雀🦚」は3回目の新型コロナ復活の自室隔離2日目の情景です。
義母がLINEで電話してきた。
「おやつ代わりにお餅を食べるかい?」
「焼いたの?」
ワタクシの頭の中にあったのは冷凍庫で保管していた頂き物の日本の角餅。ひと切れずつプラスチックの袋で密封されているもの。
「違うよ。さっきついたんだよ。つきたてのほやほや」
そう、我が家にはお餅を作るための臼と杵もあるのでした。杵はハンマー型じゃなくて撞木みたいな棍棒みたいなもの。つくときは弧を描かず、地面に垂直に突き下ろす。
義母もいい歳だ。元気な時は自分でお餅をつくがそうでない時は、近所の男に頼んで代わりについてもらう。今回もおそらくそうだ。
「欲しい、欲しい! ちょうだい!」
「わかった。待ってな」
しばらくすると、ノックの音が。
「今部屋の前に置いておいたからお食べ」
「いただきます」
義母は非常に新型コロナを怖がるのでなるべく接触しないように、しばらく時間を置いてから扉を開けた。
「ほう、これは」
ワタクシの拳骨✊より一回り大きなゴマをまぶしたお餅が一つ。スポーツタオルほどの大きさのバナナの葉っぱの上にポツンと置かれていた。なかなか風情がある。
なるほど。バナナの葉っぱなんて庭にいくらでもある。もともとバナナの葉っぱは料理をよそう皿がわりにも使えるし、軸を除いた柔らかい葉っぱの部分だけならば、食べ物を包んだりすることもできる。さらに使用後は土に返すこともできる。100%自然素材の食器なのだ。
ただし、我が家では普段バナナの葉っぱを皿がわりに使う事はまずはない。それが今回こうしてお持ちの皿がわりに使われたということは、
「やっぱり新型コロナが感染するのが怖いから、食べた後の食器を洗いたくないんだろうな。これはいわゆる1つの使い捨て食器だなぁ」
と、容易に推測できた。わざわざディスポーザルな食器を買いに行くのももったいない。そこで庭にあるバナナに目をつけたに違いない。良いアイディアですぞ、義母さま。
使い捨てる 皿にもなりし バナナの葉
我が家の庭にはバナナが何本もある。ということは言い方を変えれば、食器が生えているわけだ。
ニョキニョキと食器生えてるウチの庭
エコかつ安価に加えてファンタジーぽくて良いかもしれない。
近況ノートにその時の写真を載せました。
https://kakuyomu.jp/users/TokiYorinori/news/16818023212741708598
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