ブラックのはずが激甘 缶コーヒー

ブラックのはずが激甘 缶コーヒー


 こちら熱帯の大抵の果物は大いに甘い。そのせいか、お菓子や飲み物全般かなりの甘口。砂糖を吐くという言葉を実現できそうなほど甘いのが普通。


 缶コーヒーもおしなべてコーヒー味のキャンディーのように甘い。原液ではなくて水割りで飲みたくなるほどだ。たぶんそれが正解。


 微糖や無糖と言う缶コーヒーは日系のスーパーで日本からの輸入物を探さない限り存在しない。


 きたばかりの頃に日本の有名メーカーの缶コーヒーで「Black」とあるのを見つけて、喜び勇んで飲んだら、これがまたブラックのくせにカブトムシの餌かと思えるくらい黒くて甘い。


 どこがブラックだと怒っていたら、地元民にこう言われた。


「ブラックと言うのは色だ。味ではない。ブラックに甘くないという意味はない。ブラックはミルクが入っていないと言う意味だ。そんなこともわからないのか」


 と逆に呆れられてしまった。


 悔しいことに向こうの言い分の方が筋が通っている。たしかにブラックは味ではなくて色の名前だ。


 こうしてワタシは地元民とのディベートに「黒」ブラック星を喫したのだった。

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