連作(2)俳句「雨の季語」

君にらむ緑雨りょくう恨めし涙目で


東屋あずまやに一人たたずむにわか雨


驟雨しゅううなり逃げ込む店のひと時や


夕立や急ぎバス停待つ君へ


念押しも玄関一つ梅雨の傘


梅雨の月雲のまにまにぼんやりと


梅雨空を眺めて変える予定かな


君が差す別れ惜しんだ梅雨の星


から梅雨もそれはそれでと水不足


虹を追う君に微笑む雨上がり


夏の雨すぐに乾くと君笑う


夏雨なつさめやそれも風情と旅の宿


夏祭り君走り過ぐ通り雨


雷鳴におどろく君を抱きしめて


にわか雨相合傘の回り道


君がこひ長梅雨こもるじめじめと


雷と君が袖ひく雨宿り


▼雨の季語(夏の雨)


雨はどんなものでも心を刺激しますね


日本は雨の国ともいえますから


雨の季語も様々


梅雨だけでも(ここに上げただけで)

「梅雨」「梅雨空」「梅雨の月」「梅雨の星」「空梅雨」


もちろん、まだまだあります「長梅雨」「走り梅雨」とか


日本人は昔から雨と親しんできたこと分かります


上手にそれも詠みたいですね


雨で「二十連作」出来そうですね!


●言葉の解説(いずれも「大辞林(初版)」より)


「ことひな」のようですけど、ちょっとだけ


「緑雨(りょくう)」


新緑の頃に降る雨。


ちなみに最初の句の想定は「ゴールデンウィークに降る雨」

楽しみにしていたのに……

子どものやるせなさを、親目線で


「東屋(あずまや)」


[東国風のひなびた家の意という。]

①屋根を四方へき下ろした建物。寄せ棟造り。→真屋まや

②庭園や公園に設ける休憩用の小さな建物。

以下略。


「驟雨(しゅうう)」


急に降り出し、強弱の激しい変化を繰り返しながら、急に降りやむ雨。

前線または雷雨に伴われたものが多い。

にわか雨。夕立。


「まにま-に」(副詞)


①事の成り行きに従うさま。ままに。まにま。

②ある事柄とともに別の事柄が進行しているさま。

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