短歌(10)
流れ橋今年は無事か空に問う
さて難しや自然のことは
てくてくと歩いて渡る流れ橋
健在こその風情踏みしめ
▼流れ橋
別名が「流れ橋」
京都木津川にかかる、全長356.5mの日本最長級の木橋(「京都府観光連盟公式HP」より)
時代劇が好きなら一度は絶対、それを背景として見たことあるはず
故藤田まことさんが修復資金を寄付もしたことも有名です
もっとも、最近ではあまり時代劇のそれには使われなくなりました
下流に新木津川大橋(2010年開通)という、国道に架かる橋が出来て
それが写り込むので時代劇の撮影には不向きになってしまいました
木造の橋を守るため、自転車も、バイクも降りて押して
誰もが歩いて渡らないといけません
その名の由来の通り、川が増水すると橋板は浮いて流れてしまう仕組みになっています
橋全体が崩壊しないように、橋脚だけは残すとの設計思想です
ですが、流れるたびに大きなお金がかかってしまう
毎年修復では、いくら何でも予算が足りない!
近年、あまりにも流れ過ぎるので、管理する
橋板は昔のまま、木橋の風情は残っていますから、
「ああ、ここが時代劇で使われた!」
と、観光してみるのもいいかもしれませんよ
鉄の脚になったことでなおさら時代劇には不向きになってしまいましたけど、背に腹はかえられません
数年、無惨な姿をさらして放置されていたんですけどね
長い協議は観光と生活の両立をどう取るかというところもあったでしょう
観光のための風情も必要ですが、生活にも使われている大事な橋でもあります
流されたときはそのまま雨の季節は放置、さらに年を越し、春、ゴールデンウイークの前くらいに修復されるといった具合でしたから
改造の一つは橋板を鉄のワイヤーでつないだこと
それにより橋板は流されるより「落ちる」といった姿になりました
それでも毎年、落ちる
無残な姿をまたさらす
さらに河川自体も改造
底をさらって深くして、橋自体も上げて、なお流されにくくなり、やっとここ数年は流されていません
とはいえ、自然との戦い、人間が勝てるとは思えません
昔の人はだからこそ「流れ橋」としたのですから
さて、今年はどうなることやら
※今日は旅情エッセイ風味で解説をまとめてみました
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