第2話 「インドが中国を抜き世界一の人口大国に その影響は?」

人民網日本語版 2023年04月12日16:56

http://j.people.com.cn/n3/2023/0412/c94476-20004894.html


<引用開始>

2023年に世界の人口には2つの重大な変化が起こる。世界の人口が年内に80億人の大台を突破する見込みであること、そしてインドが初めて中国を抜き、世界一の人口大国になる見込みであることだ。

中国はこれまで人口数の指標で世界一が当たり前という状況が長く続いている。そして人口のボーナスは改革開放後の中国の急速な発展のための着実な基礎を打ち立てた。中国にとって、人口数トップの座を失うことは問題になるだろうか。

中国社会科学院発展戦略研究院の張翼院長によると、インドの人口は若年化しており、製造業、とりわけ労働集約型の企業に対する誘致力は中国より高いが、中国にも中国独自の優位性がある。

第一に、中国の平均的な人的資本と教育改革により形成された新たな労働力人口全体の高学歴化だ。現在の大学の粗入学率は60%に達している。この数字はインドがはるかに及ばないものだ。こうして中国は人口数の大国から人的資源の強国へと転換している。

第二に、中国が今や予見性とともに、質の高い発展方式によって、製造プロセス全体を牽引し、科学技術イノベーションを通じて製造ラインの技術水準を速やかに引き上げていることだ。そしてこれによって消費チェーンが短縮された。

第三に、中国の人口高齢化ペースが加速しているものの、製造業とサービス業における学習・開発の能力とビッグデータの優位性に基づく生産能力が結びついて形成された集積力は、実際に世界トップレベルであり続けていることだ。中国はロボットの製造と再製造を通じて労働力人口減少がもたらした一部の生産力の不足を補完できる。

第四に、中国が発展過程で形成した地域間の分業と連携、人口集積が生み出した経済の生産能力が今、発揮されつつあることだ。一国の都市化が35-80%になると、都市化によって経済成長を牽引するポテンシャルが高くなるため、中国には人口学的な機会が2つあると言える。1つ目は巨大な人口数が形成した労働集約型産業が国際競争の中で開いた機会だ。2つ目は労働人口の教育レベルの向上、産業集積、技術革命がもたらした2回目の人口ボーナス期で、中国は今、この2つ目の人口学的な機会の段階にある。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年4月12日

<引用終わり>

◎ この記事に見る中国人の質(人間としてのパワー)

① この論文(記事)の分析力に見る、中国人の独自で普遍的な力(人間性)。

  分析の仕方がハーバードだのケンブリッジだのといった欧米のステレオタイプ(ありきたりの・型にはまった・安っぽい)の思考アルゴリズムではない。

 中国人としての伝統と歴史から醸造された豊かな見識と優れた見解に立つ、独自でありながら極めて普遍的で説得力のある分析がなされています。

② 世界中に流通する現実の中国商品(群)

インド人では、少なくとも現時点では、「日本の100円ショップ」の要求に応えることはできない。日本というか「世界の100円ショップ」というビジネスモデルは、「日本人と中国人」というゴールデンコンビによって達成・維持されてきた。

これが「日本人と韓台人」ではお話にならない。韓台人というのはいつでもパートナーにおんぶに抱っこするしかないからだ。

現状、日本人がインド人と組んでも「100円ショップ路線」は維持できないが、インド人は100年間の英国統治によって一時的に「腑抜け」にされてきただけで、韓国人と違い元は「賢い」民族なので、時間をかければ、やがて別の形で「世界の100円ショップ」を創造できるかもしれない。インド人も、中国人とはひと味違う優れた人間性を持っているから。

*「世界の100円ショップ」とは*

世界に通用するセンス(使いやすさ・利便性・見た目の良さ)と品質(機能を維持するに足る堅牢さ・メカニズム)、そして、それを具現化することのできる確かなフィロソフィーによって企画・製造まで管理されている、ということ。日本人の繊細さと中国人の大胆さ・スケールの大きい感性が融合した賜です。

③ 製造現場で働く中国人たちの能力

NHK出版「電子立国ニッポンの自叙伝」に紹介された、「(40年前の)NEC熊本(半導体製造)工場の女性従業員」と同じで、中国人というのは上から下まで、よく考え・よく働くので、ロボットやAIは不要というか、機械やコンピューターでは逆立ちしてもできないことを「さりげなく」やってしまう。

中国で使われているのと全く同じ製造設備をアメリカに持ち込んでも、中国の100分の1程度の生産性しか上げられないだろう。

世を挙げての「AIブーム」とは、「一時的な怠け者」が高じて「恒久的な役立たず」になってしまった欧米人が、中国人に対抗する為に取ったやむを得ざる道なのだが、やがてAIに駆逐されるのは、怠け者の欧米人(アングロサクソン)自身となるだろう。

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