第33話 アルテイシア姫へのお願い 2
「困ったワン! リアンさん、エイルさん、そちらはありましたか?ワン」
だが ワン子の言葉に首を振る2人。
あ、あの隣の通りに向かう サラサラロングの黒髪のお姉さんは!
あれは先程のアルテア、アルテシア姫ではないか!!
しかも彼女の抱えてる袋いっぱいの物は あれは!!
金色のブルーベリー!!
両腕に袋が3つ!なんとも凄い数だワン!
「アルテイシア姫!」「あら、リアンさん? エルトニア?」
「具合はどう?」とにこやかにリアンが問いかける
「ありがとう 貴方のくれた薬のおかげで助かったわ」アルテイシア姫
「あ、ごめんなさい 今日は急ぐの」
「アルテシア姫 お願いがあるの」とエイルさん
「何かしらエイル?」
「その金色のブルーベリー少しで、いいの!!分けてくれない?」
「え、困ったわね。 私も必要なのよ~」
と微妙に困惑の表情を見せるアルテア姫
「そんなに綺麗なのに美容パックが必要なんですか?ワン!」
「….まあね。私だって年頃のレデイなのよ
綺麗になって好きな人を振り向かせたいわね」
とくすくす笑う。
なぜか、横を向き
そ知らぬ顔をするアーシュさんこと子竜さん。
「う~んそうね。 リアンさんにはお世話になったし、
エルトニアは知らぬ仲ではないから!」
ちらりとわん子さんを見てアルテア姫は
「そこのわん子さん!」びしっつとわん子さんを 指をさす!
「はいワン!!」「あっち向いてほい勝負よ!」
「ワン…….?」
というわけで、
金色のブルーベリーをかけて
アルテア姫とあっちむいてほい勝負をする事になったワン子さんであった!
微妙に笑うリアンさん、エイルさん。
あいかわらずひきつてるアーシュさんこと子竜さん
「いくぞおお!!ワンワン」
「来きなさい!わん子さん♪」(と、楽しそうなアルテシア姫)
盛り上がってる2人を横目に
「そういえば、彼女の領地、リュース家の方では悪性の風邪が大流行していたね」
と明るくのんびりとした口調でリアン
「金色のブルーベリーは風邪薬になるから…」
ため息の後 エイルは言葉を続ける。
アル、アルテシア姫は領民思いの優しい人だもの
薬が足りないので捜しに来たと思う」とエイルさん
「まあ 少しだけなら分けてくれると思うが」リアン「うん」頷くエイル
やれやれとため息をつくアーシュこと子竜
だが、しかし
其処は‥もちろん!盛り上がってるわん子さん達は全然
エイルとリアンの会話は聞こえてないのであった!!
あっつちむいて!ほい!!
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