第10話 消費したい食材たち

 ハンバーグ作り、特にこれといってこだわりや毎回決まった具材を入れる訳ではありません。


 ゴールデンウィーク初めに、スーパーで

30%オフの牛豚混合挽肉を買ったのですが、

冷凍庫に眠らせたままでした。


大して何もしなかった日や、お昼をどっさり

食べた日の夜に、軽食として挽肉があると

便利なのです。


買っておけばいつか使うだろう!と意気込んで

買った挽肉なのですが、外食が思いのほか多く、2パックも余っていたのです。


そろそろ消費しなくてはと思い、前日の夜から

冷蔵庫で解凍させていました。


1パックなら、玉ねぎや青菜と炒めてそぼろご飯なのですが、消費ノルマは2パック。


そこそこ前に豚カツのために開封され、それ以降は出番もなく冷蔵庫で静かに眠っている

パン粉も消費するべく、メニューはハンバーグに決定です。


今現在はまだ時間に余裕があるため、こちらも

使いかけの半欠け玉ねぎを丁寧にみじん切りし、飴色になるまでしっかり炒めました。

(普段は粗いサイズで生のままいれるので、

どことなくつくねのようになります…)


パン粉を牛乳で浸すため、久しぶりに

パン粉を冷蔵庫から出しました。


「…」


消費期限が去年の11月になっていました。


「あー…」


どこかの誰かの何かの言葉が頭を巡ります。


『乳製品と小麦類は消費期限切れたものを使ったら危ない』


なんとなく分からなくもないですが、

勿体無い。パン粉がなくても、ハンバーグには

なるだろう。ん?それともまたつくね風に?

なってしまう?


しばらく動きが止まりました。


元々、挽肉2パック消費したくてハンバーグに

決めたのに。他のメニューにするなら、1パック

だけ解凍すれば良かった…。


1パックだけ挽肉を再度冷凍庫で眠らせるのも、

なんだか気持ちが悪いのです。


そして、私の舌はもう既にハンバーグ舌に。食べる気満々です。


パン粉は多量に使うものではないし、

よーく焼くので大丈夫だろうと思い、

ハンバーグ作りを続行することにしました。


お腹が少し弱めな夫には、消費期限切れの

パン粉の存在は内緒です。病は気からも

あるかもしれないので。

 

じっくりよーく焼いていただきました。


夫も私も何もありませんでした。


残りのパン粉はさすがに処分しました。


 ほんの少しの残量でしたが、勿体なかったです。今度からは、その時に使い切りそうな少し小さめの袋を購入しようと思います。





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