エピローグプロローグ

 七海が居て、凌士が居て、自分がいる。

 そうして、周囲と何不自由のない生活を送る。


 家族として。


 叔父と姪だから結婚はしないし、別段付き合っているわけでもない。

 法律上だけではなく、何とはなしにそれはタブーだと思っている。

 この家族関係を壊したくないから、そのままでいいと思っている。

 だから今もいつでも変わらない。


「お前それでいいん?」


 凛がそう言うことだってと言った言葉に加藤の言葉が返ってきた。

 別に、叔父である凌士とそう言った関係になりたいわけでもない。

 だからこれでいいのだ。


「だったらマジで俺等立候補するからな」


「はは。うん、有難う」


 このままの世界が続けばいいのに。


 安立が時々来て、そして友人関係恋人未満位仲の良い者と突き合って生活をする。

 不自由のない生活。

 友人にも、勿論それ以上の関係になりたい者も居るけれど、でも、今は――


「このままここで大学生活でいいかなって思ってるよ。農業高校で――皆持ち上がりらしいけど、ここらへんで大学って言ったら農業大学と医者だからね。どっちにするかだけど――」


「まあお前が嫌じゃないならいいんだけど」


「都会に戻る手もあったって聞くけどいいのほんとに」


「うん。だってあっちだと空気悪くて住んでられないし。それでも以前は小さかったから親の言うままについていってたけど、流石に進路決める年齢になったら無理でしょってことで叔父の家にきたわけでさ」


「そうなんだ」


「でもまあ、良かったよね。このままで居たい暫く居たいって思ってたから」


 春が来なくなった―と言われれば、くすりと笑ってしまった。

 そうだ、春が来るとどこかに行かねばならなくなってしまう。

 けれど、暫く私の春は来ない。


 春は別れの季節だから。

 来ない。

 高二の春は来なかった。



「おーい、いっくよー!」


「うん、凛待ってー」



「りーん、私ねー、告白されたことある子の中から選ぶことにしたからー。きっとー。だから待っててねー」


 その告白を受けて、全員が顔を真っ赤にしているのだ。

 絶対だぞ、必ずだぞと。

 こうして私のこの年の春は来ないままに初夏へ進む。



 *****


 と言うことで短いんですが、エピローグとして×××の選んだ道は

 誰も選ばないでそのまま進む、毎日の道を進む事でした。

 叔父も納得しているんで、家族として生活していくことに。

 ワンチャン発生したようなことが何度かあるけど、たぶん今後はワンチャン発生するたび叔父がもちつけ俺になることうけあい。


 叔父はそんな感じですが、誰とくっつけば良かったと思いますか?という質問をしたいと思います。

 このままいくとなんだかんだ言いつつ加藤とくっつきます。

 ただしくっついてそんなに長続きしないような気もするんですけども。

 次点で頑張る安立になりそうです。

 翔太とか凛とか、天寺の兄の話が出なかったんですが、要望有れば書きます。

 もしよければコメントしていただけますと嬉しいです(*´▽`*)

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