クラフター防衛設備を構築する

 兵隊さんたちの待遇改善をして自己満足に浸りながらスキップして大広間屁向かっていた時の事でした。妖精の心集めに行ったはずの3人が鬼の形相で私の方を睨みながら待っています。まるで何もせずにティータイムを楽しんでいたことに怒っている人達みたいですが残念ながらちゃんと仕事をしていたので怒られるわけがありません。だから私も堂々とした態度で3人に接触します。


「口に食べかすがついてるわよ? 忙しいから私たちに仕事を押し付けたのにまさかティーだけ飲んでサボってなんていないわよね?」

「それにニコニコスキップしてるところが怪しいですわ! 私たちはあんなに苦労したのにクワナ様だけ何もしてないなんて許せないですわ」

「おかしい。不公平。ずるい」

「いやいや、ちょっと待ってください。確かにティータイムを楽しんでいましたが、兵隊さんたちの待機室の家具などを作って待遇を改善したりしてました。決してサボっていたわけじゃないです」

『クワナ様はティーのお代わりを10杯、パンを8つほどお食べになりました。その後寝ようとか言っておりましたが、先ほど言っていた通り仕事へ向かいました』


 めりめりと地面に亀裂が入ってちひろたちの方を向くとさっきよりも怒りに心を支配された悪魔のようになっていて今にでも私のことを怒鳴るつもりでしょう。どこで道を間違えたのでしょうか。兵隊さんたちのために待機室をアレンジしたのにも関わらず、それですらサボりと言われてしまうんですよ! ティーは美味しいです。ティーは飲めました。でも仕事は頑張りました。今は、この頑張りを認めてくれる第三者が絶対に必要だと思います。


 ・・・・


2時間後ごっぴどく怒られたギルドマスターは防衛設備を構築することになりました。門は木から鉄製に変えてより頑丈にします。外壁は石からアダマンタイトに変えてどんな魔法にも耐えられるようにします。


「ここまですれば流石に壊されることはないでしょう」


 でも慢心していてはいつか壊されてしまうかもしれないので更に改造しちゃいます。


「ここをこうしてこうすればあれがこうなるのでそれをそうするとこうなります」


『クワナ式魔王城が完成しました』


 空を見上げると今にでも稲妻を放ちそうな暗黒雲に砂が巻き上がるくらいの砂煙! そしてナイトロールの皆さんが頑張ってきて取ってきた素材でアンデット兵隊を作りました。城全体の色を真っ黒にして今にでも世界を征服しそうな感じになってるのもポイントです! 


 そうこれがクワナの世界征服の第一歩だった。


 ごめんなさい違います。

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