クラフター大会を満喫する3
禍々しいオーラを放ったちひろとメラメラとオーラを放っているマインさん。二人とも頑固なせいか、頭に血昇っているようで今にも戦いが始まりそうです。
「その面に傷をつけられるときを楽しみにしてるわよ。変態お嬢様」
「その黒い髪を引っ張るときが楽しみですわ。腹黒メイジ」
「二人ともいい加減にしてください。こんなところでトラブルを起こして恥ずかしくないんですか? 少しは周りに配慮してください」
「「誰がいってるの!!」」
ギラリと鋭い目つきで私の方を見てきました。二人が怒った原因は私にもあるのでしょうか。そんなこんなしているといよいよフィールドに転送されるみたいです。
(これよりゲームを開始します。制限時間はゲーム内時間で1日です。最初の数時間は散策フェイズのため攻撃することはできません。それでは皆様お楽しみくださいませ)
目の前が真っ白な光に包まれていく、転送が始まるとドキドキよりワクワクの方が強くなってきました。
転送を終えると大きな大木があり、ここがエリアの中央だと主張する看板みたいなものもありました。周りにはちひろ以外のプレイヤーは見当たりません。きっと皆さん分散して転送されたんですね。
「まずはここから離れましょう。中心にいるとたくさんのプレイヤーに囲まれると危険よ」
「分かりました。それじゃどっちに行きましょうか。私が決めるとハズレを引きそうなのでちひろが決めてください」
「そうね、あそこにみえる灯台の方へ行ってみましょうか。今はプレイヤーに出会っても攻撃できないし灯台からもっと周りを見渡しましょう」
コクコクと頷くと手を強く握ってくれました。草木が生い茂る道ではない道を前に進んで行くと明らかに人の足跡ではない巨大な足跡がありました。PvPイベントなのにモンスターも出てくるとは予想していなかったのでより一層警戒しながら進むことにします。
「があああああああああああああああ」
「何でですか。何で私がいつもこんな目に合うんですかああ」
「うるさいわよ。今は走りなさいあんなのに捕まったら確実に死亡よ。こんなやられ方は許さないわよ」
「そんなこと言っても追いつかれそうですよ。もう戦いませんか? 今なら倒せる気がします。」
そんな言葉を聞いたちひろは、ニヤリと笑って反転した。そしてフォレストベアに大きなファイアボールを打ちました。
「ファイアボールでフォレストベアに30のダメージ」
「ファイアボールでフォレストベアに40のダメージ」
「フォレストベアは死にました」
あれ私の出番は……
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