クラフター親友と合流する
「それでクワナ印のアーティファクト装備が出来上がったわけね。! どこの攻略掲示板を見ても個人製作のアーティファクト装備なんて書いていなかったわ。それに二日目でアーティファクト装備なんて悪い意味で目立ちそうで怖いわ」
「ごめんなさい。でもそんなに否定しなくてもいいじゃないですか! 私だってちひろのためを思って一生懸命作ったんですよ? ひどい......」
「泣かないで言いすぎちゃったわね。ごめんね。早速着てみるから、ちょっと待ってね」
私はCAOでようやく他のプレイヤーと遊ぶことが出来て少し興奮してしまいました。もちろんいい装備を着てもらうために、見習い魔導装備を賢者装備に変化させましたが、その後も品質改善のためにたくさん作っていると品質も改善されてクワナ印のアーティファクト装備になってしまいました。
「どう? 似合うかしら?」
おっふいつも白いお洋服でも可愛いと思っていましたが、ちひろは黒の方が落ち着いたお嬢様みたいで素敵です。今回は黒いローブに口元まで覆えるフードにしてみましたが正解でした。大変です。頭の中で色んな妄想をしてしまい、最適な答えが出てきません。似合ってますよ? でもそれだけじゃない何かがあるんです! 分かりますよね? 絶対に分かってくれますよね?
「う、うん似合ってますよ。やっぱり黒だと腹黒い感じがしていいですね」
「そっか。腹黒いねー。クワナは私の事そういう風に思ってたのね。他に思うことはないわけ?」
「違います! 可愛いです。でもうまく表現できなくて……。可愛いのは本当なのでこれ以上聞かないでください!」
『温度の上昇を感知しました』
体温上昇の警告アラームがなるくらい顔が熱くなっています。
「そんなに慌てなくてもいいわ。ちひろの気持ちは分かってるし、それに私も同じ気持ちだから安心していいわよ」
「それってどういう意味ですか? 訳が分からなくなってきました。あ、それより早くパン屋さんに行きましょう! 美味しいパンが食べられますよ!」
「はぐらかすんだ。まあいいやー、分かった。行くわよ」
目を細めながら不気味な笑い方をしてる悪魔がいます。ちひろは昔から私をいじるときはいつもこの顔でいじってきますが嫌な気はしません。決してドMというわけではないですが嫌な気はしません。
きっとこれは特別な感情なんでしょうか。
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