∞13【これがわたしに出来ること】
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「まあ、《スキル》使わなくてもそのへんの傭兵より強いもんね、わたし!」
言いながらアゾロは『メニュー画面』を操作して自分の『ステータス』を確認する。
メニュー画面上の【スキル】の項目には、
1.特殊スキル《
2.異能《
3.異能《
という表記があった。
ステータスというのは、要するに『これがわたしに出来ること』という意味らしい。
《
でも《
なんだ、『
『barrage(バレージ)』という翻訳もよくわからない。
『怒りの酒場』?
怒り狂ったおっさんが酒場にて滅多矢鱈に幕を振り回すのだろうか。
なにそれ……?
言葉の意味はわからないが、スキルの使い方はわかるので、なんとなく『ヒラヒラした布みたいに周囲の空気を弾く』って意味なんじゃないかという気はする。本能的に。
いずれにしろスキルの名前の意味なんて分からなくたって、技の使い方さえわかれば、それでいい。
なんで、自分にこういうことが出来るのかは分からない。
ただ、こうなったキッカケは『夢のおっさんの夢』を頻繁に見るようになってからだ。
でも、夢のおっさんはいつも一方的に自分の話をするばかりで、肝心なことはなにも教えてはくれない。
家族にも、このことは伝えていない。
なんと言って話せばいいのか、分からない。
そもそも、
『夢の中のおっさんに言われて“メニューオープン”って言ったら、ある日、自分だけに見える“厚みのない黒板”が見えるようになったのです、わたし』とか言ったら、家族から『娘が変になった…』と思われてしまうだろう。
下手したら町の大病院に連れて行かれてしまうかもしれない。
だから、このことは誰にも話せない。
「……この世はとかく、わっけわっからーん!!」
色々考えるのが苦手なアゾロは、威勢よく言いながら、現実の中でも『
分からないことについて考え続けることよりも、今のアゾロにとっては木刀を振ることが『これがわたしに出来ること』だった。
…To Be Continued.
⇒Next Episode.
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