2話(24)

 「え、話って何?」


 ありすは鬼龍院先輩に助けてもらったにも関わらず、相変わらず大きい態度を取っている。


 それはそうとして、鬼龍院先輩がありすに話って……何?


 「まあ、単刀直入に言えば新聞部入部の件だ。花瀬、おまえの入部を許可する」


 「え」


 え、ありすが新聞部に入部!?

 

 「おまえの独特な雰囲気と物怖じしない性格。そのおかげで、昨日の花子さん事件は解決に至った。

 今後もこういうことが起こると考えると、これはおまえが新聞部に入部したときのメリットと言える。

 よって、花瀬。おまえは今日から新聞部員だ。」


 ありすもこうなるとは思ってなかったらしく、あんぐり口を開けている。

 もちろん私もとってもびっくりだ。


 ありすはしばらく固まっていたが、ややあってニヤッと笑ってこう言った。


 「……鬼龍院先輩、見る目あるじゃん」


 「でもおまえ、その口の聞き方をなんとかしろ。俺は三年、先輩だぞ」


 「えー、全然威厳なーい」


 「は、おまえ」


 「わー、わー! とにかく、新入部員、ゲットってことで! ありすちゃん、これからよろしくね!」


 鬼龍院先輩とありすの喧嘩を察知したのか、鈴木先輩は間に割って入る。


 「じゃあ、新入部員も入ったところで! もののけスクープ、書きますか!」


 先輩、待ってました!

 今日、ずーっとこれを楽しみにしてたんだよね、数ヵ月振りののもののけスクープ!


 ありすも加わって部員が五人となった新聞部。

 予感通り、どんどん楽しくなってきた!

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もののけスクープ! 麦茶 @mugitya_m

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