第11話



「ダーリンおっはよー!!」

今朝はヒルメイに起こされた。

「・・・ダメだぁ、もうちょっと寝かせて・・・」

「大丈夫?でもわたしとの時はわたしが上だったから、そんなに疲れてないでしょお?」

「アホ!回数多すぎるわ!!!」

「だあってぇ、ダーリンだって硬くしてたじゃないよぉ?ダーリンのが何度も中に放たれるのを感じられて幸せだったわぁ」

「ヒルメイの具合が良すぎるの!無理矢理起たせやがって。抜かずにあんな回数こなしたの初めてだわ!!」

「よっ、絶倫(笑)」

「おまえなぁ・・」

そう。マイクロマシン製のアソコは、俺が放っても絶妙な刺激ですぐに起たせてしまうのである。

「しょーがないなあ、『ヒール』」

「え?・・・ウッ!!!」

身体は軽くなったが、歯ぁ!

「どう?疲れとれたでしょ?」

「ぺっぺっ、とれたけど治療した歯が全部抜けたぞ?」

「あーそれがあったかあ、ゴメンゴメン(笑) 治療してあっても元の歯とは変わっちゃってるからねー。でももう生えたでしょ?」

「まあヒール前よりいい感じになったからいいよ、俺のためにしてくれたんだし。でも次からはちゃんと言ってからやれよ」

「うん、ゴメンねダーリン。でもこれで今晩もがんばれるね!!」

俺衰弱死するかもしれん。



「で?テニアは?」

「・・・・そこ」

部屋の隅、両手で顔をおおって壁に向かい座ってるテニアさん。

「・・・・・はじゅかしいよぉ・・・・・お嫁に行けないよぉ・・・・・」

またなんか言ってんぞこの人。

「テニア?」

「お嫁に行く人とヤッてたのに、なにワケわかんないこと言ってんの」


「よしよし、前に言ったろ?ちゃんとお嫁さんにもらうって」

「うん・・・イツキだいしゅき」

こんなテニアもかわいいなあ。

「はぁ・・・わたし朝食作るから、ダーリンはテニアとイチャイチャしてて。多分少ししたら戻るわ。わたしと初めてしたときもこんな感じだったから」

「ゆうべテニアも言ってたけど、二人ってそーゆー関係だったん?」

今度見せてもらおう。

「巫女は男とヤレないしねぇ、表向き。隠れてやっても良かったんだけど・・・ダーリン、わたしも男は初めてだったのよ?(笑)」

あの反応から察するに、マイクロマシンに処女膜は無いようである。

「あー・・・・・幸せにします」

「フフフッ、今も幸せよ!じゃあテニアのことよろしくー!!」

あれが異世界管理システムねぇ、そこらの人より余程人間くさい。



「もうっ、初めてなのにあんなこと・・・」

顔赤くしてブツブツ言ってるテニアさん。

「ヒルメイ、テニアってムッツリスケベだったんだな」

「そうなの。普段表に出さないから、頭の中でスケベが発酵してるのよ。ほらほらテニア!いいから食べなさい!」

ヒルメイも相当スケベだけどな。言わないけど。

今日もご飯だが、俺も二人と同じ海苔である。納豆、しばらく食えねーかもしれん。



「今日は万一はぐれた場合の連絡用に、スマホ買おうと思う」

まだ別行動するつもりは無いけど、はぐれたら困る。俺はテレパシー使えない。最悪転移で家に戻ってもらえば大丈夫かもしれないけれど、誰かに見られたらやっかいだ。

「スマホって電話やメールできるんだよね?」

「そっ。ずっと住んでたら友達もできるだろうから、そっちでも使うだろ。できれば友達は女だけにしてほしいけど(笑)」

「わたしらが浮気するわけないじゃーん。二人ともこんなベタ惚れなのに(笑)」

「そうかもしれんがベタ惚れとか言うな。照れくさい」

「イツキかわいい」

やっとテニアも戻ったみたいなので出かけようか。


今日は両側から組み付かれるのは断固拒否。一人づつ順番に手をつなぐことで妥協させた。


俺のスマホもしばらく前の機種だったからついでに機種変。設定するとき、一緒にやれば説明しやすいかなと思ったのもある。俺はandroid派なので、そっちから好みのを選ばせようと思ったら、二人とも俺と一緒がいいんだってフフン。そんなに俺と一緒がいいか。二人ともかわいいのう。

間違えないように色違い。俺は黒。テニアが白。ヒルメイは赤。

「あとで待受画面用に、3人で写真いっぱい撮ろうね!」

恥ずかしいから、あまり自分の写ってる写真を待受にはしたくないんだけど、やらないとうるさそうなので付き合っておくか。


とっとと帰宅して撮影会。写真なんて無いとこから来た二人は大はしゃぎ。地球より進んだ技術の塊のヒルメイが写真ごときではしゃいでるのはなんか変な感じ。

はしゃぐ二人を見ながら、もう自分がこの二人無しじゃ生きていけないと自覚する。まだ出会って10日にもなってないのに。


ヒルメイも似たようなことを感じてたようで、急に真面目な顔で言った。

「ダーリン、不死になる気ない?」


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