第10話



昼食後車屋へ。

でも結局今日は買わず。

俺ATは好きじゃないんよね。

でもMTだとスポーツタイプばっかりで後ろ狭いし。

もう少し検討ってことで。


「いっぱいカタログもらっちゃったねー」

「わたし大きいのがいいな」

「俺はMTならなんでもいい」

話しながら歩いているのだが・・・

「あのー、二人とも腕組むのやめません?」

「やだー!!」

「イヤ!!」

二人に両側から腕組まれて、女の子たちに連行される痴漢みたいなんだが。

周りの視線が痛い・・・


ヒルメイの服買いに、テニアの時と同じ服屋へ。

今日はテニアがいるから、女の子二人で選ばせて恥ずかしい思いはしなくてすみそう。

「ダーリン、どの服がいいかなあ?」

ああ今日もなんですね・・・・てかダーリンやめて!

せめて家の中だけにして!


結局ヒルメイのダーリン呼びは定着してしまった。


服屋から下着屋へ連行される俺。

服は二人が分けて持っている。

「なあ?やっぱり腕組むのやめよーぜ?恥ずかしいんだけど」

「恥ずかしがるダーリンかわいいいー!!」

「いつもいじめる罰よ(笑)」

やめてくれねー!!


下着屋もテニアがいるので以下同文。

「ダーリンこれ似合うー?」

家帰ったらいっぱい見てやるからここでは見せんな!恥ずかしい!!俺が!!!

二人にからかわれるのはなんか嬉しいし、二人ともかわいいし、嫌じゃないんすよ。けどね、こーゆーの慣れてないから、俺には恥ずかしすぎるんです!!


うち帰るには地下鉄とバス使うんだが、ずっと連行は恥ずかしいのでタクシーで帰宅。

結局後ろの座席の真ん中で連行状態だったわけだが。


「イツキは夕飯何がいい?」

「俺は酒飲むから何かツマミ的なので。先にシャワーあびてくるわ」

順にシャワー浴びて、二人にとっては地球で初のお酒。


「テニア飲めるの?」

「アテニアンにお酒の年齢制限は無いからね。15の頃から飲んでるよ」

「たのしみー!けどその前に・・・っと。おっけー!!」

「ヒルメイ、今何やったん?」

「このまま飲んだら本体に影響出るかもしれないから、端末の制御や人格部分だけ切り離したー」

「ああなるほど・・・器用だな!てか酔えるのかよ?」

「へへー。酔えるようにすればねー。普段は何ともならないよ?酒どころか毒を飲んでもね」

「昔あったね。ヒルメイが毒飲まされたこと(笑)」

「(笑)って!」

「巫女なめんなっての!!」

「巫女に手を出すような奴もいるのか」

「たまーにね。無駄なのに。あー思い出したら腹立ってきた!」

「この状態で飲んだら絡まれそうだな」

「そんなことないよー。楽しいお酒よ、わたし」

「テニアは?」

「テニアはちょっとセンシティブになるかなー?」

「えー、変わらないよお?」

「まあ飲めばわかるよ、ダーリン」


「地球初のお酒に!かんぱーい!!」

ヒルメイの音頭で乾杯。

俺はバーボン、テニアは焼酎、ヒルメイはウォッカ。全員ロックで。

「そういや治癒って自動で発動するんだろ?処女膜にも発動するん?」

「な!何を聞くのよイツキはあ!!」

「テニア、あなたの事思って聞いたのよ。ね?ダーリン?」

「だってやる度に痛い思いしたらかわいそうだろ?」

「わたしのこと思ってくれるのは嬉しいんだけど、なんか恥ずかしいぃ・・・」

「ほれほれ、テニアは飲んでとっとと酔っちゃいなさい!治癒は何でもかんでも発動するわけじゃないの。例えば爪や髪の毛なんかは発動しないようになってるよ」

「それと同じってこと?」

「同じじゃないけどね。同じになるようにしたってこと。巫女は結婚しないから、本来ならば発動するんだけど、テニアのはわたしが発動しないようにしておいたわよ。お婿さん探ししているときに」

「ちゃんと先のこと考えてたんだ。さすがスーパーAI!」

「えへへー、ダーリンもっとほめてー」

「いつの間にスーパーが付いたのよ」

「テニアはもっと飲みなさい」


テニアは眠そうにしてたのでベッドに連れて行った。

ヒルメイと二人酒。

「ヒルメイ、俺の事好きなん?」

「なあに急に?わたしのこと疑ってたのぉ?」

「いや、会ったその日にあっち式でって押し切られたけど、こっちに住むためなのかと思って」

「好きじゃない男と一緒に寝ないわよ。わたしが好きになったのはね、テニアのお婿さん探ししててコピーしたとき」

「じゃあテニアより前?」

「そうなるわね。テニアと同じで、あなたの心を知ったら好きになっちゃったの」

「異世界管理システムが人を好きに?」

「なっちゃったのよねぇ?ま、わたし自我も感情もあるからそんなこともあるわよ(笑)」

「なんだそりゃ(苦笑) アテニアンってそんなのばっかかよ」

「自覚無いんでしょうけど、ダーリンの中身を知れば女なんてみんな惚れちゃうわよ。わたしやテニアからすれば、地球の女に男を見る目が無くて良かったってとこね」

「ほめてくれても何も出せねーよ(笑)」

「そんなことないわあ。今わたし、とても幸せなの。テニアもそうでしょうね。あんなテニア見たこと無かったもの」

「・・・そっか」

「これからも頑張ってわたしたちを幸せにしてね?ダーリン」

「頑張るからさ、三人で腕組むのはやめねえ?」

「だーめ(笑)」


「さって、そろそろ寝ようか」

「ダーリン、わたし先に行くから、ちょっとだけ待っててくれるかなあ?」

「ん?何かあるの?」

「テニアがね。準備できたら呼ぶから」

「そりゃいいけど・・・準備?」

数分後

「ダーリンいいよー」

「二人で何やって・・・なんで二人でマッパ?」

「ダーリン今日誕生日でしょ?」

「そんなの忘れてたわ!教えてもいねー・・・コピーか?」

「そっ。昼間プレゼント買おうと思ったんだけど、ダーリンのお金じゃない?だからどうしようか二人で話し合って、自分をプレゼントすることにしましたー!!」

「俺はまだそんな気は無いぞ!」

「イツキ・・・わたしほんとはエッチな子なの。あっちではヒルメイとエッチなことしてたの。だからお仕置きして?」

「テニア!ヒルメイこうなるってわかってて飲ませてたな?」

「言ったじゃん、センシティブになるって(笑) わたしの体、マイクロマシンだから、ダーリンのに合わせてちょー気持ちよくさせちゃうよー?」

「くっ、だが俺はこっちでちゃんと結婚してから・・・」

「ダーリン、ここ硬くしてるのに固いこと言ってるんじゃないの(笑)」

「イツキ?わたしのにあなたのモノの形おぼえさせてぇ」

誕生日、俺は陥落した


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