資質や環境面で劣る彼女が駆け抜ける物語であり、とても胸が熱くなる作品でした!
緩めな流れを想像していたのですが、とても練られた設定、キャラ同士の時に憎く、時に胸が高鳴る掛け合いは素晴らしい!の一言です!
落ちこぼれと思いきや想いを力に変え突き進む姿は王道とも言えるでしょう!
現時点で私は完結まで読了済でこのレビューを書いています。
だからこそ、あらすじに書いてあることに偽りなしと自信を持って言えます!
そしてネタバレ的な部分にとても心をもっていかれているため、ふんわりレビューにもなっています!
様々な羽を持つ天使たちが織り成す推し活物語、あなたも踏み込んでみてはいかがでしょうか!
主人公ミリオンが暮らす国では、かつて強力な魔法の力を持ち国を繁栄させた「使徒」の存在がが崇拝対象となっています。
使徒を生み出した実績のある家系は、強い魔法の力を持ち、使徒に似た容姿の血族を増やそうと躍起になるのです。
そんなお国柄で、使徒の特徴的な容貌を持たず、魔法の素質もない伯爵令嬢ミリオンが、実母の急逝を機に周囲の環境が変化していく所からお話が始まります。
実夫の冷遇、義理の母と義姉の横暴、そして婚約者から伝えられる婚約の白紙───
何もかも奪われていく中、ついに自分の命すら脅かされようとした時、以前翠色の髪の少年の導きで手に入れた本が、ミリオンを覚醒へと導きます。
魔法の力を得て実家である伯爵家を飛び出したミリオンは、行動力の塊です。
推しである翠色の髪の少年との再会を夢見て、時には勢い任せとも思える行動を取る事も。
それが、結果的にミリオンから遠く離れた思わぬ所で波紋が起こったりもします。
また、義姉ビアンカを中心としたエピソードでは、使徒を巡る問題の根の深さを感じる事が出来ます。
ミリオンの視点からは分からない、この国のダークな側面も一見の価値ありです。
推しの為に全力なミリオンの活躍をお楽しみ下さい。