第2章 ざまあ幼女の氷雨ヒサメは、水の聖女

第1話 大好きな叔父さん

 あたくしは、氷雨ひさめヒサメ。

 セーラー服に、スカーフを巻いている。

 そして、鮫のぬいぐるみリュックをしょっている。

 暑すぎる真夏以外は、鮫のパーカーを着ている。

 黒のタイツに、ニーハイブーツをはいている。


 緑色の髪を、2本の三つ編みにしている。

 鮫のぬいぐるみがついたヘアーゴムを使っている。

 深緑色の瞳を持つ。


 魔法属性は、水。

 どうやら、水の聖女と呼ばれるものらしい。


 好きな動物は、鮫。

 血液型は、О型。

 夏生まれ。

 身長は、150センチ代。

 背の順にすると、1番前ということではないけれど、クラスの中では小柄の部類に入る。

 バストは、AAAAAカップという、ひとつのアルファベットが5個つくくらいの小ささで、まだ成長途中だと思いたい。

 

 幼馴染の鈴木君に好意を持っているけど、告白できないでいる。


 両親はすでに離婚していて、母親が違う人と再婚してからは、氷雨という苗字になっている。

 だから、母親は血がつながっているけど、父親は全然違う人。


 学校は嫌いで、ほぼニートと近い状態になっている。

 喧嘩は弱くて、いつも負けてばかり。


 学校に行くときは、薄紫色のランドセルに、鮫の絵柄のランドセルカバーをつけての登校だった。


 あたくしには、氷雨ひさめひさめ叔父さんという、血のつながらない父親の弟がいる。

 髪は、緑色の1本の三つ編みにしている。


 どうして、同じ名前と苗字なのかというと、これは偶然一致でしかないかもしれない。

 ひさめ叔父さんも、両親が離婚しているから。


「ひさめ叔父さん、あたくしとあーそーぼ」


「全く、幼稚だなあ。


氷雨叔母さんに、そっくりだよ」


「氷雨叔母さんって、だあれ?」


「こっちの話だ」


 ひさめ叔父さんは、そう言い、そっぽを向いてしまったけれど、あたくしには何のことがよくわからなかったし、そのままスルーすることにした。


 それよりも、あたくしのやりたいことと言えば・・・・。


「ひさめ叔父さん、あたくしはブランコがしたいな。


あと、滑り台も」


「欲張りすぎじゃないのか?」


「欲張ってなんかないもん。


これって、自然なことなの。


ブランコも、滑り台も、なんでも、今しか遊べないものだから、今のうちにたーくさん、遊んでおくの」


 子供の遊びができるのは、今だけ。

 それは、あたくしもよくわかっていることだから、子供の今でしかできないことを、やっておく。


「わーったよ」


「やったあ」


 あたくしは、こうやってひさめ叔父さんと遊ぶことが多かった。


 大人になりたいあたくしと、子供のままでいたいあたくしが、両方いるような感じだった。

 聖女に選ばれたとしても、何気ない毎日を送りたかった。

 これが、あたくしの気持ち。

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