5/5 神秘的なバッグ

「奥様今日は一段とすてきなバッグをお持ちで」

「そうでしょうそうでしょう」

「わたくしなどまともに見ると目が潰れてしまいそうで」

「そうねわたしも直視するのが怖いわ。力強すぎて」

「もはや人工のオーラと言えますな」

「直線方向にしか進まないのがたまに傷。でもけして曲げられない意志のようでストーリー性があっていいわ」

「レーザービームと思いきやそこはSDGSを意識して地球にやさしい」

「そうね流行を追う者として常に最新の時流は意識しなければ」

「持続可能な可能性ですな。イージーケアで磨く度に光る」

「2,000年後には銅鏡のポジションにいると思うわ。これが朽ちる所など想像が出来ない」

「追加加工でそのようにされるわけですな」

「もちろんよカスタマイズであるべき場所に導くわ」

「カエサルのものはカエサルに神のものは神に」

「ちょっとテーセウスの船を想像してくじけそうになるけどそれが人間の使命」

「さようでございます。神から生まれし塵たる者の使命」

「そうね使命に燃えてきたわ。さあ進むわよ」

「はいどこまでもお供いたします」

キキー!!ドンッ!!!ガシャン!!!

「あらどうしたのかしら」

「向かいの方も目を押さえて座り込んでおられる」

「……すいませんちょっとお話よろしいでしょうか。うあ!!!」

「あら失礼。まぶし過ぎまして。でもあいすみません。もともとこういう素材なもので」

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