第9話 新たな仲間

 私は落着いてから、教室に戻った。



 帰りの準備をして、家に帰る。



「はぁ………。」



 どうしたらポジティブに障害捉えられるだろう。



 配信で由奈ちゃんに聞いてみよう。



 そう思い、配信をスタートさせた。



「やっほー」



 来てくれたのは、義稀くんだった。



「やっほー!」



 悲しんでることがばれない様にしたが、無理だった。



 すべて義稀くんに話した。



「実はね……。発達障害の傾向あるって心療内科で言われてきてね。」




 すると、驚く返事が返ってきた。



「俺もそうだよ。俺は自閉症とADHD。」



 え………?



「そうなの!?」



 びっくりした。身近にもう1人いると思わなかったからだ。




「そうそう。俺ね、障害者手帳持ってるんだけど、クラス皆の前で見せびらかしたけん。」




「えっ!?凄いな。やる勇気よ。」



 流石にこれは度肝抜かれた。



「皆は、その後何も聞いてこなかったよ。」



 どういう意味だろう?



「何も聞いてこなかった?」



「うん。俺が発達障害だって打ち明けた後に、大丈夫?とか聞かれなかったって事。」



「そういうことか!なるほど、理解した。」



「それと、大丈夫?って聞いてくる事は、障害をネガティブに捉えてると思ってる。」



「ネガティブに?」



「うん。だって、大丈夫?って聞くって事は、可愛そうな人とかってイメージついてることなんじゃないかなって思ってる。」



 なるほど、妙に納得してしまった。



「だから、そういう人は、障害をネガティブに捉えてるってことだよ。まぁ、なにも分かってないから言えるんだろうけど。」



 吐き捨てるように言った。



 そんな彼に苦笑しつつ、納得していた。



「そうだね。凄い人もいるからね。」



 そう言った直後に、由奈ちゃんが来た。



「やっほー!」



 由奈ちゃんに一通りの会話の流れと、今日あった事を話した。




「そっかぁ~。頑張ったね、。それと、私と同じで感覚過敏仲間だねぇ~。」



「そうだね、仲間だね。」



 そんなやり取りに、ほっこりしていた。



「ネオちゃん障害者手帳取るなら、多分3級じゃない?」



「そもそも取れるかな。微妙なラインに居るから分からないね。」



「多分取れると思うよ。」



 障害者手帳取れるかもしれない事に安堵した。



「いやぁ~、でもこうして発達障害の人同士で話できるって良いね。共通の話題できるんだね。」



「だね。良かった。」



 

 こうして、共通の仲間が増えたのだった。



























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