目覚めればオッパイ
ミラの部屋には、大きな寝台が備え付けてあった。
キングサイズかと思うぐらいに大きく、天蓋がついていた。昼の光の中で紗のカーテンがまるで靄のように幻想的にゆらめいていて、今からすることが背徳的なことのように思われる。
いやまあ、双子を同時に抱くという意味では背徳的ではあるんだろうが。
「こういうの、初めて?」
積極的なミラが、俺の肩に頭を乗せて尋ねてくる。甘い囁き。ステラさんが甘い花の香りなら、ミラは柑橘系の南国のフルーツの香りがする。
「そうだな……女の子とこういうことするのは初めてじゃないけれど、三人同時は初めてかな」
後宮ではいわゆるスワッピングのようなものも行われているようで、愛人たちは女王だけでなく、子種を望む国民ともセックスをしなければならないという話だ。この国の男たちって、いろいろ大変そうだな。
「私たちは、いつも三人同時よ。手取り足取り教えてあげるわね」
悪戯っぽく笑うと、ミラの頬にはチャーミングなえくぼが出来る。ステラさんにはない表情だ。
「ステラさん、あの……」
ちらりと見ると、ステラさんはすでに諦めたのか、ミラに急かされるままにベッドの上で裸になっていた。つんと上を向いた乳房はふっくらとした美しい釣り鐘型。美乳だ。
「あら、無粋ね。脱がしてもらうのがいいのに」
そう言ってミラは、片方の肩だけはだけた状態で俺に体を擦り付けてくる。
オッパイが……ミラのオッパイが、ぎゅうっ、と押し付けられる。ステラさんのオッパイより少し大きい。着ていた服を引きずりおろすと、ぷるん、とオッパイが飛び出す。麗乳だ。
「ステラと私、どっちの体が甘いか試して」
ミラのほうが奔放で、積極だなと思いながらベッドに彼女の体を押し倒す。
クスクスと笑いながら彼女は、俺の首に腕を回すと唇を寄せてきた。
蠱惑的な眼差しで見つめられると、吸い込まれてしまいそうになる。
「駄目よ、ユーチ様。私だって……」
唇が合わさる瞬間、ステラさんが背中にしがみついてきた。オッパイをぐいぐい押し付けてくると、俺の耳たぶをやんわりと甘噛みしてくる。
くうぅ、腰にくる。
ミラとキスを交わしながら俺は、ステラさんに服を脱がされていく。上着を取られ、下衣もずり下ろされ……あっという間に真っ裸にされてしまう。
フルーツの香りのキスに酔いしれていると、背後のステラさんの手が俺の股間に回される。やだ、ベッドでは積極的なのね、ステラさん。
キスの合間に俺はミラの胸を揉んだ。張りもボリュームもあるミラのオッパイは、てのひらから零れ落ちそうで揉んでいて気持ちいい。
「私も、キス……して……」
かぷ、かぷ、とステラさんの唇が俺のみみたぶを噛んでくる。その一方で意外と大胆な手つきで俺のアソコに触れてくる。
「ん、ひ……」
ああ、勃っちゃう……。
こらえきれず俺は、ミラから体を離すとステラさんもベッドに押し倒す。
ベッドに同じ顔の美女が並んで寝そべり、どちらも俺を物欲しそうに見上げている。
「どっちを先に抱いてくれるの?」
ミラが尋ねる。
俺はすぐらは答えられなかった。
どっちも捨てがたい。
奔放で淫乱な顔をして舌なめずりをするミラと、貞淑で少し恥ずかし気に体を開こうとするステラさんと、どっちも捨てがたい。
いや、最後には二人ともいただいちゃうんだけどさ、どっちから先にって聞かれたら、マジで悩ましいじゃないですか。これって究極の選択だな。
「決められないなら、私たちだけで
ふふん、と鼻で笑ったミラは、ステラさんに唇を寄せていく。
ステラさんのほうも、ミラがしようとしていることに気付いたのか、すぐに姉妹で顔を寄せ合い濃厚なキスを交わし始める。
「んんっ、ぁ……ふぅ、ん……」
甘ったるいミラの嬌声に、ステラさんのか細い吐息のような声が入り混じる。
同じ顔をした双子でも、反応が違うのが面白い。
「あ、あ……ミラ……」
ミラの手が、ゆっくりとステラさんの体のラインを辿って下へ、下へと移動していく。下腹の濃い繁みを指で悪戯にかき回し、ゆっくりとその下へと指をスライドさせていく。
「ミラ……」
啜り泣くようなステラさんの声が、甘く腰に響く。
「ステラ……もっと足、広げて」
ミラがぐい、とステラの足を大きく広げる。
なんか手慣れてるんだよな、この二人。
美女二人が重なり合って口づけを交わし合う。
「ユーチ……私たち、同時に可愛がってほしいの……」
仰向けになったステラさんの上でミラは四つん這いになっていた。ステラさんの足を腰に絡みつかせたミラが、ちらりとこちらを振り返る。
すげ……絶景だ……
俺、もしかして死亡フラグ立ってんじゃねーの?
双子がくんずほぐれつして花芯を合わせた間に、俺はゆっくりとアソコを押し込んでいく。二人の花芯が竿に吸い付いてくる。
愛液でヌルヌルになった花芯を擦ると、二人のくぐもった声が聞こえてきた。声のトーンで、ミラとステラさんの違いが判る。
「あんっ……あっっ」
ステラさんの手がミラの背中を這い回る。いやらしい動きだ。俺もこんなふうに掻き抱かれたい。
ゆっくりと二人の花芯の熱さと蜜を楽しんだ後は、激しいピストン運動で翻弄する。
「だめっ……ユーチ……ユー、チ……ぁ、あ……」
ミラのほうが堪え性がない。大きくお尻を振りながら、ずっと俺の名前を呼んでいる。快楽に溺れやすい質なのだろうか。
俺はさんざん二人の花芯を擦りあげ、時々中に突き入れては濡らしてやった。
「も、ダメ……ユーチ、終わらせて……」
啜り泣きながらミラが大きく息をつく。
ステラさんも甘い声で俺の名を呼んでいる。
交互に二人の中に精を迸らせると、双子は重なり合って大きく体を震わせる。
俺は息を切らして二人のすぐ隣に体を投げ出した。
二人を同時に相手にするのは初めてのことだった。現代日本にいたらありえないことだ。
「……ユーチ様」
ステラさんが手を伸ばしてくる。
「ステラさん」
手を取り、こちらへ引き寄せるとステラさんは体を起こして俺の上に身を屈めてきた。
「ユーチ様、気持ちよかったですか?」
顔を覗き込み、唇にちょん、とキスをしてくるステラさんは可愛い。少女のように無邪気な表情で俺を見つめてくるところが尚、良い。
「……はい」
気持ちよかったどころか、無茶苦茶よかった。
「もう一回……いい、ですか?」
俺が尋ねると、ステラさんははにかみながらも小さく頷いてくれた。
熱の冷めないうちにとステラさんは、ベッドに仰向けにになったままの俺の上に跨ると、トロトロになった花芯の中に俺の一物を招き入れてくれた。愛液を掻き混ぜるようにして下から腰を揺らすと、彼女は泣きそうな顔をして俺を見つめてくる。
小ぶりの美乳に唇を寄せ、乳首を吸い上げると優しく抱きしめられた。やっぱい甘い花の香りがしている。
「ちょっと、ずるいわよ。私を仲間外れにして」
むくれた表情のミラが不意に起き上がると、ステラさんの背後にピタリとくっついた。
「二人だけで愉しむつもり?」
そう言うが早いか、ミラの手がステラさんの美乳を後ろから激しく揉みしだく。
オッパイが揉まれている。美乳が揺れて、つん、と尖った乳首をミラの形の良い爪がコリコリと引っかく。
「んあ、っ……は、あ……んんっ」
きゅうっ、とステラさんの中が締まる。中の襞がうごめいて、俺のブツをきつく締め付ける。
「ほら、もっと腰を振りなさいよ、ステラ」
ワオ、エキサイティング!
うねうねと腰をくねらせ、ステラさんはいやらしく尻を動かした。
「私も、一緒に……」
ミラが呟き、ステラさんの顔に手を這わす。
双子が顔を寄せ合い激しく口づける。舌を差し込み、唾液を交換し合い……艶めかしい痴態を繰り広げている。
俺も参戦しなければ、と下からガツガツと腰を突き上げると、ステラさんはくぐもった悲鳴のような声で啜り泣いた。
ふと見るとミラの片方の手が、ステラさんの陰核を擦っていた。
「駄目っ……ミラ、やめて……そこっ……」
ステラさんが身をよじれば捩るほど、中がきゅっと締まって俺を締め付ける。
「ん、ぁぁぁっ……」
甲高い声が上がったと思ったら、さらに強い力で締付けられ、俺は吐精する。ステラさんもビクン、ビクン、と体を大きく震わせてイッてしまった。
「あーあ、イッちゃった」
悪びれた様子もなくミラはそう言うと、ぐったりとなったステラさんをベッドに横たえる。
「ねえ、ユーチ。次は私とよ?」
俺は、めくるめく官能の波に囚われていった。
目が覚めると、両側にオッパイ。
ステラさんの美乳と、ミラの麗乳に挟まれ、俺は爽やかな朝を迎える。
絶景に鼻の下を伸ばしながらしかし、おれはふと思い出してしまった。ミラの、「悪に堕ちる時、双子は常に共に堕ちるもの」という言葉を。
あれはいったい、どういう意味なのだろうか。
現実に返った俺は、しばらくの間はベッドの上で動くことすらできなかった。
異世界の花嫁はチープな能力に甘く啼く 篠宮京 @shino0128
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