幕間 ランツベルク将軍と国王の会談


 ランツベルク将軍が王の執務室に入ると、国王は立って何かを読んでいた。

 あれは斥候からの伝書鳥か。読み終わると鳥は消えて跡形もなくなる。


「遅かったな、何処かに行っていたのかな」

 王は将軍に向き直ると聞いた。

「申し訳ありません。少し手間取りました」


「君に忠告しておこう。将軍、クリスティアンは放っておけ」

「しかし、我が国に仇なす者を、囲っておるやもしれません」

「ならば、先駆けて使って見るがよい」

「ははっ」

「出陣の用意は出来たか? 近隣諸国の同意は取り付けたか?」

「はい、いつでも」

「では、待つか。そろそろ仕掛けてくる」

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