最愛の妻を亡くした権力者の男性と、その目の前に現れた亡き妻そっくりの女性のお話。
紹介文の「性癖」で示されている要素、それをそのまま真正面からぶつけてきてくれるファンタジーです。
愛が深すぎたが故に過去に縛られてしまう男と、その心の雪解けの物語。
その彼が身分ある権力者であることも含めて、大変素敵なロマンスを感じさせてくれます。
……と思いきや、ただそのままスコンと終わってしまうわけでもまたないところが魅力だったりもします。
終盤の意外なひと捻り。おそらくはタイトルがそのまま物語の主題だと思うのですけれど、それをしっかりやってくれるところも含めて、とても素敵な物語でした。