第16話 次に

「で、あの人は強いのスター」

マルコが歩きながら聞いてきた。

私はシリウスに抱えられたまま素直な意見を言う。

「シリウスとマルコの師匠にはなれると思う。それに磨けば絶対輝く」

私は涙の跡をふきながら言う。

「あと、次の作戦に移ります」

「「……は??」」

私はあくびをする。

泣いた後って眠くなるんだよね。

「3・2・1。あのお兄さん、来たよ」

ものすごいスピードで傭兵の人は走ってきた。

マルコもシリウスも走る。

「スター、どういうこと!?」

マルコは人にぶつからないようにしながら小声で聞く。

「簡単に言うと私の言葉が引っかかって来た、ってところかな。というわけで鬼ごっこ楽しんで」

「「この小悪魔!!」」

失礼な。

「つ、つかまえた」

結果、傭兵の人に3人仲良く捕まりました。

「マルコ君は君だね?」

シリウスはわざとらしく暴れてマルコはフードから手を離さなかった。

「スター!!」

「ごめんなさい!!」

私は傭兵の人の腕をかんだ。

「っ!!」

腕から解放された私たちはさっと裏道に入る。

「で、次は?」

「それより、女の子に大の男の人の腕にかませたこと謝ってよ」

「「はいはい、ごめんなさい」」

適当だなぁ。

「とりあえず、私たちは、食べ物を盗みます」

「「……あ゛」」

おぉ、ご機嫌斜め。

「ちゃんと理由もあるから。とにかく、私は、3日間何も食べてない設定」

それからの2人の行動は早かった。

シリウスはいろいろと盗みを働いて捕まりそうになったらマルコに渡す。

マルコは私のもとへ行く。

きっと傭兵の人も気づいてマルコの跡を追うはず。

ここからが、私たちの力が見られる。

「スター、マルコ様!!」

シリウスは泥だらけ。

「シリウス、休め。スター、怖くないからね」

マルコに頭を撫でられ私は弱弱しくうなずく。

「やっぱり、君たちだったんだね」

シリウスが私とマルコの前に立ちはだかる。

だけど怪我しててしゃがみこんでしまう。

「シリウス!!」

マルコの悲痛な声。

「スター!!」

マルコは私から右手を離すとシリウスを掴む。

「風!!!」

私は大きな声で言うと私たち3人の前に風の壁ができる。

「ちょ、おい!!」

下から上へと風をだして風に乗り逃げた。

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