第13話 ひとまず

「ここが、マルコの住んでる離れ??」

あの、大きな母屋より小さいほうだけど大きいなぁ。

「にしても、ぼろすぎね?」

離れにはツタが絡まって、草もぼうぼう。

ところどころ、傷んでる部分もある。

てか、壁も剥げてる。

本当にここに住んでたの?

「補強魔法も、あまり効果ないだろうな」

シリウスも苦笑い。

マルコはなんでもないような顔してるけど。

さすがの私は我慢の限界!!

「ちょっと、待ってて!!」

私は走って母屋に行った。

それから、1か月後。

離れは見違えるほどきれいになった。

草は、使用人全員で草むしりして、花壇を作って、畑も作った。

「スター、何したの」

私たち3人以外誰もいない部屋。

マルコに聞かれ私は1か月前のことを伝えた。



「うわぁ~~~~ん!!」

母屋中を走り回り大騒ぎを起こし、継母を見つけては抱き着く。

「どうしたの」

驚いて私の顔を見つめる継母。

どうしたもこうしたもあんたのせいよ!!

でも、今は。

「お、お化けぇ」

しゃくりあげながら私は、ずっとお化け屋敷と泣いていた。

「あの、離れを誰も手入れしてないのかい」

空気が一瞬で凍ったような気がした。

冷汗がでそう。

「そ、それは」

周りの人たちが困ってるんのがよくわかる。

「今すぐ、大工をよびなさい!!どんなに遅くても1か月で終わらせなさい!!」



「というわけです!!」

「女って、こえぇ」

シリウスが笑いながら言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る