第10話 いたずら
「帰ってきたよ」
マルコが門番の人に言えば門番の人は明るい表情でまさに嬉しそうな笑顔で言った。
「おかえりなさいませ、マルコ様」
「ところで、マルコ様、そちらの子供は?」
私たちを見た門番は首をかしげていった。
私とシリウスは荷馬車から降りて自己紹介をした。
「私は、スター・ブルーです」
「僕は、シリウス・アルナイル」
目線をしっかりとあげて微笑む。
「僕が誘拐されたのをこの2人が助けてくれたんだ」
マルコが軽く説明をするとあっさりと屋敷の中にいれてくれた。
あっさりすぎてちょっと不安になるくらい。
木造の扉を開き屋敷の中に入るとヒールの音が聞こえた。
「あら、マルコ。帰ってきたの?」
声が聞こえて階段の上らへんをみるとそこには女性が立っていた。
あの人は、継母かな。
「ただいま、もどりました」
汚いものを見るような目つきでマルコを見る女性。
一応マルコは私たちの主人なわけであって。
そんな目で見るのを許すと思う??
《シリウス》
《やれ、スター》
お互い目線で頷きあい、私はちょっとしたいたずらを仕掛けることにした。
風で足元の裾を浮かせて。
階段を降りる足に裾を絡ませる。
もちろん、違和感ない程度に。
「きゃっ!!」
階段から落ちる継母を私が、水魔法で。シリウスが風魔法で受け止める。
「ご無事ですか、母上」
マルコは私たちがしたことを知ってるのにしらっと無事を確認する。
このくらいのいたずらはいいよね?
「足、痛そう」
子供らしく優しい手つきで継母の足を撫でる。
「スター、母上の足を勝手に触るな」
厳しくマルコは言う。
訳「蹴られる前に手を引っ込めろ」
「はい、マルコ様!!」
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