第2話 ベタな展開

 それから。


「この部屋を使ってくれ」


 私は就職して出て行った姉貴の部屋を紹介する。


「あれ、部屋は違うのか?」

「私と一緒がいいのか?」

「イヤ、その、あ、あ、」


 まぁ、いい。私は細かい事を気にしないのだ。


「えーと、服は姉貴の古着がある」

「この世界の服か、見る見る」


 私がタンスの上にあるダンボール箱を取ろうとすると。テレサが体をくっつけて、タンスの上のダンボール箱を取ろうとする。


 あーたわわな、胸が感じられる。


「テレサ、胸が当たっているぞ」

「きゃああ」


 テレサが暴れた為にダンボール箱をひっくり返してしまった。散らばる、姉貴の服の中にシルクのパンツがある。


「良かったな、着替えがあった」


 ぷぷぷぷ、しゅー


 テレサは真っ赤になって照れている。いーな、この反応は……。


 久しく女子に触れ合っていなかった為に関心するのであった。


「よし、この部屋に結界を張る」


 テレサは魔法ステッキを取り出すと。


『えい』


 すると、テレサは私の体に抱きついてくる。あーたわわな、胸が柔らかいな。


「何故だ、私は王立魔法学校の特待生だぞ」

「まあ、落ち着け、ここは日本だ、魔術回路が違うのでは?」

『魔術回路』とはいい加減なこと言ったな。


 しかし、まだ、抱きついている、テレサは真剣に考えているのだ。ここは一言、言わないと不味いか。


「たわわな、胸が気持ちいいが、そろそろ、離してくれ」

「ひいいい」


 テレサは恥ずかしそうに離れていくとモジモジしている。うん?今の一撃で体が熱い。


 これは私の体に魔術回路が構成されたのか?


 試しに精神を集中して。


『えい』


 すると、魔法ステッキ無しでテレサのスカートが舞い上がる。


「きやややや!!!」


 白いシルクのパンツがはっきりと見える。うむ、やはり、シルクのパンツは白に限る。わたしは振り上げた手を降ろすとテレサのスカートも下にさがる。


「ぷぷぷ!!!」


 テレサは頬を膨らまして怒っている。私の使った魔術にすねてしまったのだ。


「ま、怒るな、不可抗力だ」

「責任、取って下さいね」

『責任取って下さいね』はなにか負けの様な気がする。

「ゴメン、まだ、高校生だ」


 私の謝意にぷぷぷとすねるテレサであった。


 おっと、忘れていた、姉貴の服を見るのであった。しかし、問題がある、そう、姉貴はレイヤーさんなのであった。


「これを着るのか?」


 テレサが尋ねてくるが、そこは適当に誤魔化してと。


「あった、これが『弱音ハク』の衣装だ」


 姉貴が現役世代のレイヤーの服なので少し古い。そこは問題にはなるまい。


「とにかく、何試着かある服はレイヤーさんの衣装であるが我慢してくれ」

「あい分かった」


 試しに『弱音ハク』の衣装を着てみる事になった。数分後、私が再び部屋に入ると。


 弾けだしそうなバストに短いスカート、テクニカルな光沢。姉貴め、こんなエロい衣装でレイヤーさんをしていたのか。これは一緒に会場に行くべきであった。


 などと、考察していると。


「この服は本当にこの世界の服なのか?」

「あぁ、一部では有名な服だ」

「そうか……」


 テンションが低くなるテレサに肩を叩き慰める。


「ありがとう、これで一緒にお風呂に入る勇気が出た」

「はい?」


 私が、もう一度、聞き直すと……。


「我が国では夫とすべき人とは毎日、一緒にお風呂に入るのだ」


 なんだ、その新婚バカップルみたいな仕来りは。


 私は長考して一緒にお風呂に入らに理由を考える。


 そうだ!狭い事にしよう。


「テレサ、その仕来りは実現出来ない。うちのお風呂は狭いのだ」

「そうか?」

「そうだ」


 なんだか、テレサが私にベタ惚れのような気がするがそこは考えなでおこう。

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